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元「美空ひばり館」運営元が破産 借入金返済できず:90年代に来客殺到も
京都・嵐山で1994年〜2006年にかけて「美空ひばり館」を運営していた不動産事業者の「清水」が破産。
帝国データバンクによると、かつて京都・嵐山で「美空ひばり館」を運営していた不動産事業者の「清水」(京都市東山区)が8月3日、京都地裁から破産手続き開始決定を受けた。負債額は現在調査中。
清水は1969年に創業。80年代は不動産売買を中心に手掛けていたが、90年代のバブル崩壊以降は社有不動産を有効活用する方針に転換。京都の中心的な飲食店街・祇園にテナントビル3棟を構え、賃貸事業を展開していた。
94年には、嵐山に美空ひばり館をオープン。日本を代表する歌手として活躍した故・美空ひばりさんの衣装や小道具を展示し、京都の新たな観光スポットとして話題を呼び、95年12月期には売上高12億4000万円を計上していた。
しかし、以降は来館者数が落ち込み、2000年12月期には売上高が約6億5200万円に半減。同施設の開設時に不動産取得資金や設備資金に充てた借入金の返済が苦しくなるなど、資金繰りが悪化していた。
そのため、一部の社有不動産を売却し、経営の立て直しに努めたものの、業績は回復せず。00年前半には美空ひばり館の運営を他社に譲渡し、借入金の返済を進めていたが、抜本的な改善にはつながらず06年に株主総会の決議により解散していた。
東京商工リサーチによると、解散後も清算手続きを進めていたが、これ以上の債務弁済は困難と判断したため、破産に至ったという。
美空ひばり館に展示されていた物品は、テーマパーク「東映太秦映画村」(京都市右京区)内の施設「京都太秦美空ひばり座」に移転し、展示されている。
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