この1年間で「働きやすさ」が最も向上した企業は「Apple Japan」――就職・転職のための企業リサーチサイト「Vorkers」の調査でこうした結果が出た。同社は「Apple At Home Advisor(AHA)」と呼ぶ、完全在宅ながら福利厚生が整った勤務形態を設けるなど、新しい働き方を積極的に取り入れている。
Apple Japanの社員からは「実力主義で、頑張った分だけ評価に反映される。日本企業と違って評価の透明性があるため、自分の力を試したい人に合っている」「性別による差別がなく、女性のマネジャーが多くいる」などの意見が寄せられた。
2位は調査会社マクロミル、3位は人材会社ネオキャリアという結果に。以下、LITALICO(教育)、スターバックス コーヒー ジャパン(飲食)、ディップ(人材)――と続いた。
Vorkersは「ランクインしたほぼ全ての企業で昨年よりも残業時間が削減され、多くの企業で有給消化率が増加していた」と分析する。
回答者からは「午後9時にPCがシャットダウンされる仕組みになり、業務が改善された」(人材会社)、「業務が削減され、ワークライフバランスが保てるようになった」(監査法人)――などの意見が集まった。一方、「残業代がついてこその年収だったため、給与ダウンを嘆いている層もいる」と弊害を指摘する意見も寄せられた。
Vorkersは「残業が常態化していた企業では、PCの強制シャットダウンといった『本気のテコ入れ』が見られた。裏を返せば、そのくらい本気を出さないと改革はできない」と提言している。
調査は2016年1〜12月と17年1〜11月に、Vorkers上に口コミが掲載されている4690社を対象に実施。現社員が入力したスコアを基にランク付けを行った。
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