ローソン、“低糖質メニュー”を充実させた実験店舗オープン:健康関連食品で3800億円を目指す
ローソンは実証実験として、糖質を抑えたロカボメニューを充実させた店舗を東京都・丸の内にオープンした。商品開発などに生かし、健康関連商品を拡大していく計画だ。
ローソンは1月16日、実証実験として糖質を抑えた“ロカボメニュー”を充実させた店舗を都内の丸の内にオープンした。営業期間は2月25日までで、実証実験の結果を受けて、今後の商品開発などに役立てていくという。
ロカボは、北里研究所病院の糖尿病センター長、山田悟氏が提唱している糖質制限法。1回の食事で摂取する糖質量を20〜40グラム、1日で摂取する量を70〜130グラムに抑えることを推奨している。
「お米、パン、麺などの主食を一切食べない糖質制限はストレスになる。一方、ロカボは緩やかな糖質制限。主食を食べながら肥満などを解消できる」(山田氏)という。
実験店舗では、低糖質メニューなど約250種類の健康関連食品を取り扱い、それぞれのシーンに合わせたセットメニューを提案する。例えば、朝のセットは「ミックスサンド」(糖質量23.1グラム)+「グリーンスムージー」(同5.8グラム)+「味付けたまご」(同0.7グラム)。昼のセットは「蒸し鶏のサラダ」(同10.9グラム)+「ブランバターのスティック2本入り」(同17.2グラム)+「カフェラテ」(7グラム)といった具合だ。
また、糖質を40グラム以下に抑えた商品のパッケージには「ロカボマーク」を記載し、糖質を控えたい利用者の購買をサポートする。
ローソンの竹増貞信社長は「糖質制限をしようとしても、何を買えばいいかのかよく分からないという利用者が多かった。ロカボマークの記載がある商品は現在36品目だが、5月までに70品目に拡大する」と話した。
ローソンのロカボメニューで人気なのが「ブランパン」だ。糖質の少ない穀物の外皮(ブラン)を生地に使っているため、小麦粉でつくる一般的なパンよりも約25グラムの糖質をカットしているという。
この他にも、砕いたカリフラワーをご飯の代わりにした「ご飯をつかわないキーマカレー」(同20.8グラム)など、糖質を抑えながらでも食事を楽しめる商品を用意した。
「食事を楽しめないと続かない。今回の実証実験を通じて商品改良を続けながら健康関連商品を拡大していきたい。(同社の)健康関連商品の売り上げは現在は約3000億円だが、19年までに3800億円を目指す」(竹増社長)
関連記事
- 始まるか? コンビニ大手の「焼き鳥戦争」
ファミリーマートが、新商品の「焼き鳥」と看板商品の「ファミチキ」を積極的に売り出す施策を発表。背景にあるのは中食市場の成長。コンビニ各社の激しい商品開発競争の中、焼き鳥も新たな戦場となるか。 - ローソンの「売上高1割アップ」が困難な理由
ローソンが発表した中期経営計画では、各店舗における1日当たりの売上高を1割以上引き上げるという高い目標が掲げられたが、実現はそう容易ではない。ローソンが抱える課題から、コンビニというビジネスの特徴について解説する。 - なぜセブンは海外のコンビニを買うのか
セブン-イレブンがこれまで聖域としてきたFC加盟店のロイヤリティ引き下げに踏み切った。同じタイミングで過去最大規模となる海外のコンビニのM&A(合併・買収)実施についても明らかにしている。飽和市場で苦しくなると言われながらも、何とか成長を維持してきたコンビニ業界だが、一連の決定は成長神話もいよいよ限界に達しつつあることを如実に表している。 - ずーっと苦戦したローソンの焼鳥が、今年になって売れ始めた理由
ローソンが1月に発売した「でか焼鳥」が売れている。これまで何度も焼鳥に挑戦したものの、なかなかヒットしなかったのに、なぜこの商品は売れたのか。担当者に話を聞いたところ……。 - ローソンが「カービィまん」発売 25周年記念でコラボ
ローソンが、人気ゲーム「星のカービィ」シリーズとコラボした中華まん「カービィまん マキシムチキントマト味」を11月21日に発売する。全国5カ所にコラボ店舗もオープンする。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.