金融庁は2月13日、つみたてNISAが12月末時点で104万口座に達したと発表した。つみたてNISAは、個人の資産形成を目的として税制面で優遇する制度。2018年1月1日から買い付け可能となっており、1年で100万口座を達成したことになる。
年代別では20代、30代、40代が約7割を占め、もう一つの非課税制度であるNISAに比べて働く世代の比率が高い。また増加率では20代と50代の増加が大きい。
2014年にスタートしたNISAは、1142万9743口座が開設されており、買い付け額は15兆6290億8749万円に達している。一方のつみたてNISAは、NISAに比べて口座数で約10%、買い付け額で1%未満となっており、今後の増加が期待される。
つみたてNISAは少額からの長期、積立、分散投資を支援するための制度。年間40万円までの積み立て形式で、金融庁が選定した投資信託を購入できる。値上がり益は、通常約20%の税率だが、つみたてNISAでは20年間にわたって非課税となっている。
金融庁によると、米国や英国に比べて日本の金融資産は預金に偏っている傾向がある。そのため、過去20年間で米国の家計金融資産が2.9倍、英国では2.6倍になったのに対し、日本では1.4倍にとどまった。
長期に分散して積み立てを行うことで、最も投資のタイミングが悪かった、バブル最盛期の日経平均最高値の翌月から積み立て投資を行っても、現在までに積み立てた額の約1.4倍に資産が増加すると、金融庁はシミュレーションで提示している。
関連記事
- 今こそ考える? ゴールド(金)投資の魅力
株式市場が軟調だと、自然とリスクに強そうな投資に目が向く。特に、歴史的に価値を保ってきたゴールド(金)は、実際に手に取って触れられる資産ということもあって、気になっている人が多いだろう。 - インデックス投資の元祖ブロガーは、どうやって株価暴落に耐えたのか 水瀬ケンイチさん
インデックス投資という言葉が全く一般的でなかった15年前からインデックス投資を継続している元祖ブロガーに、インデックス投資で迷う点、陥りやすいワナの回避法を聞いた。 - 投資する人としない人で、資産に「年3.5%」の差がつくのはなぜか?
皆さんは資産運用をしていますか? 投資とか資産運用なんてお金持ちだけの話……というのは今は昔。自分で資産運用を行って老後の資金を貯めていくよう、社会も変わってきています。でも、資産運用なんて考えたこともない。そんな人に向けて、どう考えて資産運用に取り組んだらいいかの連載がスタートしました。 - 丸井が証券事業に参入 「つみたてNISA」対象投信を販売
丸井グループは5月10日、証券事業に参入すると発表した。「つみたてNISA」対象の投資信託を販売し、同グループのメイン顧客層である20代の若者を中心に取り込みを図っていく。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.