IT技術者が自らを磨く4日間 〜「Microsoft Tech・Ed 2004 Yokohama」〜マイクロソフトによるIT技術者のための総合テクノロジーカンファレンス

最新のITテクノロジーを満載した「Microsoft Tech・Ed 2004 Yokohama」が9月に横浜で開幕する。今回からは対象をデベロッパーだけでなく、アーキテクトやITProにまで拡大。プログラムを大幅に充実させての開催となる。

» 2004年08月02日 23時20分 公開
[宮内さとる,ITmedia]

 できるIT Proやデベロッパーは、日々、最新のテクノロジーを追いかけ続けるため、雑誌やインターネットなど、多方面にアンテナを張り巡らせている。彼らは常に最新の情報に親しんでいるため、突然立ち上がる新しいプロジェクトにも、いち早く対応できるのだ。

 とはいえ、すべてのIT技術者が、常に最新のテクノロジーをマスターできているわけではない。デファクトスタンダードであるWindowsプラットフォームにおける開発においても、.NET FrameworkをマスターできているIT技術者がどれだけいるだろうか。

 こうした悩めるIT技術者にとって、9月7日から10日までパシフィコ横浜で行われるMicrosoft Tech・Ed 2004は、最新のテクノロジーを集中して習得できる絶好のチャンスとなるはずだ。さらに、習得、実習、資格取得という、個人スキルの向上を現実のものとするための場がまとめて提供されるので、スキル向上を目指すなら、見逃すことのできない4日間となるだろう。

まずはTech・Ed Learning Dayで知識を確認

 今年のTech・Edは10周年を迎え、従来より格段にパワーアップされている。4日間の会期で行われるセッションは、その対象も従来のデベロッパーのみならず、情報システムやネットワークなどのITインフラストラクチャの管理・運営に携わるIT Pro、また、情報システムやソフトウェアの企画・設計に携わるアーキテクトが対象に加えられ、提供される情報の幅が大きく広がっている。

 はじめに注目すべきは、初日に行われるTech・Ed Learning Dayだ。従来は基調講演に始まり、会期中は最新のテクノロジーの説明に終始してしまうというのがこの手のカンファレンスの常だったが、今回のTech・Edでは基調講演が行われる前の1日すべてが、ここ数年のマイクロソフトのテクノロジーを復習・定着させるために当てられている。この日はセキュリティ、IT Pro、デベロッパーそれぞれに向けたトラックが準備されており、例えばセキュリティのトラックでは、Windowsプラットフォームにおけるセキュリティを1日でまとめて復習または習得できるようになっている。また、デベロッパー向けトラックでは、マイクロソフトの開発者向けサイトでおなじみの「300秒でズバリ!!」を模して「30分でズバリ!!」というシリーズで構成され、通常75分の各セッションを30分毎のセッションに分けて、.NETテクノロジーの完全理解を助ける。

6つのトラックに分けられたセッションですべてのユーザーをカバー

 2日目は基調講演から始まり、これ以降はハイレベルなセッションが目白押しとなるテクニカルセッションへと突入する。テクニカルセッションは6つのトラックに分かれている。

 アーキテクト向けに準備されているアーキテクチャ トラックでは、情報システムに求められているサービス志向アーキテクチャに代表されるような設計に対して、具体的な指針やアプローチについて解説される。

 アプリケーション インフラストラクチャ トラックでは、アプリケーションに求められる信頼性やパフォーマンス、開発生産性と、既存の業務アプリケーションとの連携などについて解説される。アーキテクト、IT Pro、デベロッパーそれぞれに必要な情報だろう。

 インフォメーションワーカー インフラストラクチャ トラックでは、主にIT Pro向けに、インフォメーションワーカーの生産性を最大限に引き出すためのインフラストラクチャをいかに計画、展開、運用していくかについての情報提供が行われる。

 4日間すべてを通じて多くの情報が提供されるセキュリティ トラックでは、より強固なセキュリティを確保するための具体的な方法や、攻撃に強いアプリケーションの開発方法など、多角的にセキュリティへの取り組み方が解説される。リリースを直前に控えたWindows XP ServicePack2に関して、新たな機能や互換性などの詳細な情報も提供されるため、管理者としてのIT Proだけでなく、デベロッパーを含めたすべての人にとって必要な情報となるだろう。

 デベロッパー向けに準備されている開発ツールとテクノロジー トラックでは、今年のTech・Edの目玉である、SQL Server 2005とVisual Studio 2005および.NET Framework 2.0の解説がメインとなる。具体的な手法や新しいテクノロジの利用方法などが、具体的な実装方法を交えながら解説される。

 Windowsプラットフォームとソリューション トラックでは、主にIT Pro向けに、Windows Server 2003を中核としたプラットフォームにおける新しいテクノロジーと、既存環境の開発や運用効率を上げるソリューションが提供される。

さまざまな「スペシャルプログラム」を用意

 Tech・Ed 2004で注目できるのは、内容の濃いセッションだけではない。会期中は会場内でさまざまなスペシャルプログラムが提供されるのだ。

 そのうちの一つが、Microsoft CPLS Hands-on Labと呼ばれるプログラムだ。ここでは、マイクロソフト認定ラーニングソリューションパートナー(Microsoft CPLS:Microsoft Certified Partner for Learning Solutions)のマイクロソフト認定トレーナ(MCT:Microsoft Certified Trainer)が、実機を使用してマイクロソフトの製品や技術に関するトレーニングを提供してくれる。デベロッパー向けには.NETによる開発の実際や、SQL Server 2005に関する実習が含まれる。また、IT Pro向けには、SQL Server 2005やWindows Server 2003などの実習が可能だ。セキュリティトラックで準備されている実機では、講師がつかない代わりに、時間内のいつでも自由に体験できるタッチアンドトライ形式となっている。

 さらにスペシャルプログラムとして提供されるのが、MCP試験の会場だ。1回25名が定員の試験が1日3回実施され、Tech・Edの参加者は、通常の半額の受験料で受験が可能だ。

もちろん新製品情報も盛り沢山

 今回のTech・Ed 2004で紹介される最もホットな製品は、やはりSQL Server 2005とVisual Studio 2005だろう。参加者にはMicrosoft SQL Server 2005 ベータ 2とMicrosoft Visual Studio 2005 プレビュー版が配布される。これは、メディアの形態で配布される最初のチャンスとなる。Hands-on Labで試すだけでなく、持ち帰って納得できるまで試すことができるのはうれしい。

 また、Windows Server System環境の管理を劇的なまでに容易にするMicrosoft Operations Manager 2005など、ITPro必見の新製品情報もセッション内で詳しく披露される。ITProの方々には、ぜひ注目していただきたい。

参加は事前登録制で早期割引も

 Tech・Ed 2004に参加するには、事前の参加登録が必要だ。登録はWebサイトまたはFAXで行う。5人まとめて登録すると10%の割引となる5名様パックもある。さらに、8月13日までに登録を行えば、早期割引として20%のディスカウントがある。

 今年のTech・Edは、地に足の着いたカンファレンスと言える。テクノロジーのロードマップを知り、将来に備えるのも重要だが、IT技術者が必要としている、目前に控えたテクノロジーや、今活用すべきテクノロジーをリアルタイムに習得できるチャンスとして、今回のTech・Ed 2004がある。

 カンファレンスのセッションでテクノロジーを習得し、Hands-on Labで実習し、MCPの試験で資格としてスキルを定着させる。今回のTech・Edは、技術者個人を磨き、スキルアップをさせる絶好のチャンスとなるだろう。ぜひ、Tech・Ed 2004 Yokohamaの公式サイトを訪問し、具体的な内容をチェックすることをお勧めする。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ