3万人の顧客情報窃盗、元ヘルプデスク担当者が有罪認める

主犯の元Teledata社員は、同社顧客のクレジット情報を盗みだした罪を認めた。最高で合計50年の懲役を科せられる可能性がある。(IDG)

» 2004年09月16日 09時39分 公開
[IDG Japan]
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 米Teledata Communicationsの元ヘルプデスク社員は9月14日、最大3万人の個人情報を盗んだ罪を認めた。米連邦検事のデビッド・ケリー氏が明らかにした。

 Teledataは銀行などの機関に、商業クレジット報告機関Equifax、Experian Information Solutions、Trans Unionのクレジット報告を電子化して提供している。

 ジョージア州カーターズビル在住のフィリップ・カミングス被告(34)はこの事件に関して、1件の共謀、有線通信不正行為、詐欺で有罪を認めたとケリー氏は声明文で述べている。同被告は11月3日に公判にかけられる予定だった。

 同被告は、米当局が知る中で最大の個人情報窃盗事件の主犯であり、最大で合計50年の懲役を科せられる可能性があるとケリー氏。同被告は有罪を認めるとともに、陰謀によって得た利益の没収にも同意した。刑の言い渡しは1月11日に予定されている。

 起訴状によると、カミングス被告はTeledataでヘルプデスクとして勤務していたときに、正当な業務上の必要性から、同社のソフトを使ってクレジット機関のクレジット履歴をダウンロードしていた顧客のパスワードと会員コードにアクセス可能だった。

 2000年初頭から2002年10月まで、同被告および共謀者として告発されているリーナス・バプティスト被告は、クレジット機関にアクセスして、3万人以上のクレジット報告をダウンロードしたと当局は述べている。

 起訴状では、バプティスト被告はその後盗んだクレジット報告を、共同被告のエニーテ・ユーポン被告など、多数の人間に渡したとされている。ユーポン被告は、その報告に含まれるさまざまな個人の名をかたって、クレジットカードを取得したかどで告発されている。

 3人の被告はそのクレジットカードを利用して、コンピュータや電子機器などの商品を購入し、それを共同被告のアフメト・ウルタス被告などに転売したとケリー氏は説明している。

 ユーポン被告とウルタス被告の公判は11月3日に予定されている。

 捜査は継続中だとケリー氏は話している。

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