NEC、個人情報保護で包括ソリューション

NECは、コンサルティングからシステム構築、運用支援までを提供する「個人情報保護ソリューション」の販売を開始した。同社が対策に取り組んできたノウハウを提供し、個人情報保護法への効率的な対応を可能にする。

» 2004年10月04日 16時22分 公開
[堀 哲也,ITmedia]

 NECは10月4日、コンサルティングからシステム構築、運用支援までを提供する「個人情報保護ソリューション」の販売を開始した。同社の「iBestSolutinons/Security」の製品・サービスと組み合わせ、2005年4月に完全施工される個人情報保護法へ対応できる包括ソリューションとして提供する。

 同ソリューションは、「コンサルティング」「構築」「運用支援」の3つで成り立っており、2000年7月に個人情報保護ポリシーを策定するなど、既に同社が取り組んできたノウハウを提供することで、効率的な対応を可能にする狙い。

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 コンサルティングについては、同社のセキュリティ技術センターの人員を中心とした約120人の専門コンサルタントを利用し、個人情報漏えい対策の実施状況分析のほか、個人情報保護法への対応ノウハウ・最新技術の解説、リスク分析、セキュリティポリシー策定、ISMS/Pマーク取得支援などを行う。個別の課題に対しては、弁護士による法律相談サービスも併せて提供する。

 構築に当たっては、情報漏えい対策製品群「InfoCage」を投入し、データの持ち出し制御、暗号化、ファイル操作監視機能を提供する。また、パートナーのセキュリティ製品の提供にも対応する。

 InfoCageは、機密データを管理する機密サーバ/ローカルPC/外部メディアの3ゾーンに分けた考え方を持ち、機密文書は基本的にサーバ側で管理する製品。ポリシーに応じて、クライアントPCへのローカルコピーや印刷、外部メディアへのコピーの権限を細かく付与していく。安易に複製が作成されないため、個人情報提供者の情報訂正や削除依頼への対応も容易になるという。

 個人情報の持ち出しが必要な場合は、モバイル情報保護機能「MobikeProtect」でドライブごと暗号化。紛失や盗難から機密データを守る。暗号/複合の鍵は、USBキーで別途補完しておく仕組み。

 年内には、ファイル操作などのログを取得する「CyberTrace」も提供する。また、サーバの物理セキュリティとしては「IP錠システム」、入退場管理システム「SAFEWARE-iX」を提供していく。

 運用支援では、運用のアウトソーシングに応じるほか、定期診断、事故対応、教育支援などを行う。

 提供には、NECソフト、NECシステムテクノロジー、NECフィールディングなどグループ10社と連携して、全国をカバーする体制をとる。

 ちなみに、今回投入されたInfoCageのデータ持ち出し制御機能は、1サーバ20クライアントで58万円、MobileProtectは13万9000円。物理セキュリティ製品のIP錠システムは1ラック16万円から、SAFEWARE-iXは非接触カードリーダ20台/サーバ1台で800万円からとなっている。

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