中国は「ゾンビ」PC大国――CipherTrust調査

DoS攻撃などに利用されるゾンビPCが最も多いのは中国、スパムが最も多く発信されているのは米国であるとの調査結果が発表された。

» 2005年04月22日 07時57分 公開
[ITmedia]

 世界で1日平均15万7000台のマシンが「ゾンビ」化され、その2割以上は中国が占める――。メッセージングセキュリティ企業のCipherTrustが4月20日、こんな調査結果を発表した。

 ゾンビは通常、ユーザーが知らないうちにウイルスやワームに感染し、外部からの指示でサービス妨害(DoS)攻撃やスパム、フィッシング詐欺メール送信などに利用できる状態になっているマシンのこと。

 CipherTrustが提供しているメッセージングセキュリティアプライアンス「IronMail」を使って3月から4月前半にかけ、各国の企業から収集したメールを分析した。その結果、1日当たり平均15万7000台のゾンビが新たに発見され、うち20%強を中国が占めていた。

 「新しいゾンビの数と中国が占める割合の多さには愕然とするが、中国での新規インターネットユーザーの数を考えると必ずしも驚くには当たらない。世界各地で防御されていないコンピュータは、インターネットに接続してものの数分で攻撃の標的になってしまう」。CipherTrustのポール・ジャッジCTOはこう解説する。

 スパムメールの分析では、約56.77%が米国から発信されていることが判明。米国を発信源とするメールは昨年6〜7月の86%に比べると減少したが、それでも他国に比べると圧倒的に多い。2位は韓国で15.67%を占め、過去8カ月で12.67%増加した。

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