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» 2005年04月22日 12時35分 UPDATE

自分の手を離れた文書もコントロール――PDFのセキュリティ機能

アドビシステムズは、個人情報保護法やe-文書法を踏まえたAdobe PDFのセキュリティ機能について説明会を開催した。

[高橋睦美,ITmedia]

 「公開文書や提携先とのやり取りのように、企業や組織ではどうしても文書を外に出さざるを得ないケースが出てくる。Adobe PDFならばそのように外に出した文書についてもセキュリティコントロールが可能だ」――。

 アドビシステムズのインテリジェントドキュメント部部長を務める市川孝氏は、4月21日に行われたプレス向け説明会の席でこのように述べ、同社製品によって文書の「保護」と「活用」を両立できるとした。

 具体的には、「Adobe Acrobat」が備えるセキュリティ機能と、PDF文書に対するアクセスコントロール/ログ管理を行う「Adobe LiveCycle Policy Server」の組み合わせによって、4月1日より施行された個人情報保護法とe-文書法によって求められる情報セキュリティを確保しながら、利便性の高いデータのやり取りを可能にする。

 Adobe Acrobatは単体でも、PDF文書に対するパスワード設定/電子証明書による暗号化機能や電子署名機能などを備えている。これにAdobe LiveCycle Policy Serverを組み合わせることで、「自分の手を離れたPDFファイルに対しても、いつまで文書が有効か、誰にどんな操作を許すかといった事柄をコントロールできる」(市川氏)。「後出し」のコントロールも含めた一連の仕組みによって、第三者への情報漏えいや二次利用などを防止できるという。

パスワード設定 パスワードによるセキュリティ設定画面。添付ファイルのみ暗号化する、印刷や編集作業の際にパスワードを求めるなどの設定が可能だ

 また、完全性/真正性が求められる不特定多数への公開文書については、電子署名とタイムスタンプの付与によってなりすましや改ざんを検出する仕組みが有効だという。

 同社エンタープライズ営業部ビジネスディベロップメントマネージャの薄井真弓氏は、「不特定多数に対し、たとえば10年といった長期間にわたってPDF文書を公開していれば、セキュリティが破られ文書が改ざんされるリスクも高まる」と指摘。そうしたときに備え、PDFに電子署名を加えることで、コンテンツの「信憑性」を確保できるとした。

 これは、e-文書法対応においても重要な点だ。e-文書法では、これまで紙の形で提出、保存が求められてきた文書について、電子形式での取り扱いが認められるが、それには「可視性の確保」「真正性の確保」といったいくつかの条件が必要になる。そのうち真正性を担保するのが、電子署名とタイムスタンプだ。

 たとえば、領収書などの紙の文書をスキャンして保存する場合、e-文書法対応のタイムスタンプサービスを併用して時刻認証を加えれば、その電子文書がある日時以降存在していたことを示す「実存証明」が可能になる。なおアドビは先にPFUと提携しており、PFUのタイムスタンプサービスと連携し、PDF文書にタイムスタンプと電子署名を付与する無償のプラグインソフトが提供されている。

領収書 領収書をスキャンし、電子化した上でPFUのタイムスタンプサービスを用いて電子署名と時刻情報を付与できる

 他にも、「電子透かし」やコンテンツの一部を隠す「マスキング」、複数のファイルをひとまとめにし、ポリシーを一括して適用できる「eEnvelope」(電子封筒)といった機能が提供されている。こうした「PDFを使ったセキュリティソリューションにより、さまざまな文書を外に出し、活用しながら安全にコントロールできる」と市川氏は述べた。

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