SEが木を見て森を見て本質を見抜くために現場から見るSEの「地力」(2/5 ページ)

» 2005年05月23日 00時00分 公開
[杉山正二(アールエスコンポーネンツ),ITmedia]

とにかく図や絵にしてみる

 次は、いろいろな手法を使って、データを整理していく。コンサルティングの技法を紹介した本には、さまざまな手法が紹介されている。そういったものを勉強するのもいいが、私がいつも使用している簡単な方法を紹介しよう。

 裏紙などを使って、とにかく図や絵にしてみる(これも可視化の一つ)。グルーピングや従属関係を整理するには、図示が適している。後は、アウトラインプロセッサ(PowerPointなどに備わっている機能)を使って、整理する。これは、いろいろな項目を並列に並べたり、上下関係を付けたり、上下関係を入れ替えたり、順序を入れ替えたり、ネストさせたり、とさまざまな操作ができるので、考えの整理に役立つ。

 また、少し場所と時間があれば、模造紙と付箋紙を使うのがいいだろう。模造紙に付箋紙(1枚に1つのデータを記述したもの)を貼り付け、いろいろ動かして整理してみる。

 整理の際には、できればいろいろな人と対話しながら行うのがよい。さまざまな意見や考えが得られるだけでなく、自分の考えが整理できたり、新しい視点に気づいたりすることが多い。対話できる人がいない場合には、図や絵と対話しながら整理の作業をしてみよう。最初はちょっと難しいかもしれないが、慣れると結構おもしろい。とにかく頭の中だけで考えないようにすることだ。

アーキテクチャに踏み込む

 いよいよアーキテクチャに踏み込んでいこう。企業の全体アーキテクチャとしてのEAを捉えるには、ビジネスとシステムを一体的に捉えることが重要である。ここでは、一般的な定義とは多少異なるかもしれないが、私なりの整理の仕方を紹介したい。これも参考にしながら、EAを理解するといいだろう。

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