スパイウェア対策機能を強化、シマンテックの企業向けクライアントセキュリティ

シマンテックは、企業クライアントPC向けセキュリティソフト「Symatec Client Security 3.0」を発表した。スパイウェア対策を中心に機能強化を図った。

» 2005年05月31日 14時53分 公開
[堀哲也,ITmedia]

 シマンテックは5月31日、企業クライアントPC向けセキュリティソフト「Symatec Client Security 3.0」を発表した。スパイウェア対策を中心に機能強化を図った。7月8日から発売する。

 Symatec Client Securityは、複合型の脅威に対する総合的な防御を行うためのソフト。ウイスル対策機能やファイアウォール、侵入防止機能を搭載し、Blasterのようなワームにはファイアウォールとウイルス対策、Sasserには侵入検知とウイルス対策機能といったような連携した防御が行えるのが特徴。

 最新版の3.0では、スパイウェアの侵入・起動のタイミングで捉えるオートプロテクト機能を備え、ウイルス対策と同様にリアルタイム検出を可能にした。管理者が、アプリケーションごとに使用許可とブロックするかを決められる除外設定ほか、ファイル、レジストリ、ロードポイントの改変に対する完全な自動削除・修復も可能になった。

 侵入検知機能では、IPSエンジンを脆弱性ベースへと強化。これまで攻撃が始まってから配信されていたシグネチャを、脆弱性が発見された段階で提供、パッチが当たるまでの空白の期間を防御できるようになったという。

symantec 米Symantecプロダクトマーケティング ディレクターのケビン・マーレー氏

 米Symantec プロダクトマーケティングディレクターのケビン・マーレー氏によると、「同社顧客のヘルプデスクへの問い合わせの20〜50%は、スパイウェアやアドウェアによるクライアントPCの修復作業になっている」という。しかし、アナリストにもスパイウェアが企業に与える実質インパクトを定量化できていない状態。企業が対策を施すにも、アプリケーション間の依存関係を考慮しなければならず、自動削除が常に適切とは限らなかったり、その企業のセキュリティポリシーにもよってくる。

 「ウイルス対策のように良い悪いが明確でない。グレーな状況を考慮して柔軟な対応ができるツールが必要になる」と、Client Security 3.0の有効性を強調する。

 そのほか、最新版ではIntel EM64TやAMD64プラットフォームといった64ビット環境へも対応した。価格は、新規ライセンス単価が10〜24ライセンス場合で1万4300円。ビジネスパックは、7万9800円(5台用)、15万5400円(10台用)。

 同時に発表したウイルス対策ソフトの「Symantec AntiVirus Corporate Edition 10.0」は、新規ライセンス単価が9500円(10-24ライセンス)、ビジネスパックが5万4600円(5台用)、10万5000円(10台用)となっている。

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