地紋で出所情報を埋め込み印刷物の漏えいを抑止、沖電気

沖電気工業は、文書印刷時に印刷者名や日時といった「出所情報」を地紋として埋め込むことで、漏えい元を特定できるようにする「ProtecPaper Standard Edition」を発表した。

» 2005年06月13日 17時49分 公開
[ITmedia]

 沖電気工業は6月13日、文書を印刷する際に同時に印刷者名や日時といった「出所情報」を地紋として埋め込むことで、万一印刷物が外部に漏えいした場合に漏えい元を特定できるようにするソフトウェア「ProtecPaper Standard Edition」の販売を開始した。

 ProtecPaperは、同社が開発した微細地紋「微細地紋」を活用して、印刷物の出所を確認できるようにするシステム。文書の一部が汚れていたり、破れていたとしても、いつ、誰によって印刷された文書なのかを特定できるという。これにより、情報漏えいの原因の4分の1を占めるといわれる印刷物経由の漏えい元を明らかにするとともに、抑止効果を発揮するという。

 製品は、プリンタのドライバとして提供され、印刷時に出所情報を地紋として書き込む「ProtecPrint」と、そうした印刷物をスキャナから読み込み、出所情報を表示させる「ProtecCheck」という2つのソフトウェアから構成されている。これまで、ソフトウェア開発キット「ProtecPaper SDK」として提供されていたものを、PCにインストールしてすぐに利用できるパッケージソフトとして提供する。

 製品の価格は、ProtecPrintが9800円、ProtecCheckは25万円。沖電気では、印刷物を大量に利用する金融機関や官公庁、教育業界を中心に販売していく。出荷は6月中旬の予定で、同社はこれに合わせ、7月末まで使用可能な評価版の無料体験キャンペーンも実施する。

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