サーバは何も入れなければ“ただの箱”ゼロから始める中小企業IT化への道(1/2 ページ)

中小企業が現在最も関心が高いのが基幹系業務システムだ。財務会計などのアプリケーションは、会社を成長させていくためにも中小企業とって欠かせないものだ。中小企業のサーバ活用を考える。

» 2006年01月06日 08時00分 公開
[伊嶋謙二,ITmedia]

 サーバを活用したITシステムは、大きく「情報系」「基幹系」「フロント系」の3種類に分けられる。中でも、企業にとって最も重要なシステムとなるのが「基幹系」である。今回は、この基幹系業務システムについて見ていきたい。

中小企業のサーバ利用目的の4割は基幹系業務システム

 サーバを購入してきてネットワークに接続しても、それだけでは「ただの箱」にすぎない。重要なのは、サーバという箱の中に何を入れるのかということだ。アプリケーションソフトを入れて初めて業務に役立つものになるのだ。まずは、中小企業のサーバ利用目的を調査した下図を見てほしい。

図1 サーバの利用目的

 中小企業はサーバ導入の目的として一番に「基幹系業務システム」としての活用を挙げている。ノークリサーチの調査によると、37.3%の中小企業がサーバと一緒に基幹系アプリケーションを導入していることが分かる。次に多いのが、Webや電子メールといったいわゆる情報系のシステムとしての活用だ。一方、社外に対するITシステムの構築、すなわちフロント系のシステムは後回しになっていることが分かる。その理由は明らかで、基幹系は「優先度が高い」と感じているからだ。

 基幹系業務システムとは、定型的な業務処理を行うシステムのことである。一般的には「財務会計」「販売管理」「人事給与」(製造業では「生産管理」を含むこともある)の3つのことを指しており、規模の小さな企業の基幹系業務システムでは、これらのアプリケーションがそれぞれ単体で利用されているのが現状だ。

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