ベルシステム24と日本オラクル、企業のマーケティング活動支援で共同開発

ベルシステム24と日本オラクルが企業のマーケティング活動を支援で協業。第一弾として、「潜在顧客」を「見込み客」に変えるイベントプロモーションに着目、システムと運用をASP形態で提供開始した。

» 2006年02月08日 20時03分 公開
[浅井英二,ITmedia]

 ベルシステム24と日本オラクルは2月8日、企業のマーケティング活動を支援する「PROGRES」ソリューションを共同で開発したことを明らかにした。

 PROGRESの基盤となるシステムは、日本オラクルがWebマーケティングのためのソリューションとして開発した「Oracle Contact Database」(OCD)に、ベルシステム24の「Call Management System」(CMS)を追加開発して組み合わせたもの。日本オラクルが培ってきた顧客データモデルやWebマーケティングの仕掛けとベルシステム24が業界をリードするテレマーケティングの強みをシステム的に統合、「潜在顧客」の掘り起こしから「見込み客」、そして「顧客」へと成長させていけるソリューションに仕上がっている。

 記者発表会に出席したベルシステム24の園山征夫社長は、「PROGRESソリューションによって、ワンストップで、一元的かつ継続性のあるマーケティングサービスを提供できる」と話す。

 ベルシステム24では、サービスの第一弾として、「潜在顧客」を「見込み客」に変えるイベントプロモーションに着目、ここにフォーカスしたソリューションをパッケージ化し、2月8日からシステムと運用をASP形態で提供開始した。

 同社首都圏マーケティング事業部の西脇紀男副事業部長は、「イベントプロモーションはマーケティング施策として極めて重要だが、課題もたくさんある。多くの場合、一過性の催し物で終わっているのが現状」と話す。手間やコストが掛かる割に効果を計ることが難しく、営業部門としても、どの顧客へ優先的にアプローチすべきかといった情報が乏しいことが多いからだ。

 ベルシステム24のPROGRESイベント支援ASPでは、告知、集客から、来場者へのお礼メール作成・送信といったフォローアップまでのイベントプロセスをメニュー化しており、企業は全体を一括で委託できるほか、イベントへの事前登録時の調査情報をベースに独自の理論でイベント参加者が格付けされ、重点的にフォローアップすべき対象を抽出することもできるという。

 記者発表会に同席した日本オラクルの新宅正明社長も、かつて同社のマーケティング本部長を務めた。

 「多額の予算を費やしながら、将来顧客になるであろう人たちの情報、つまり宝の山を管理するのは難しかったし、果たして本当に売り上げに結びついているのか明らかにできなかった」と自身の経験談を話した。

 Oracle Contact Databaseは、Webマーケティングのためのソリューションとして日本オラクルのアドバンストソリューション本部が開発し、Oracle Directで5年の実績を重ねてきた。情報の価値を示し、データベースの利用領域を拡大するのが狙いだ。同本部では、RFIDや位置情報システムのソリューションなども開発しているという。

 なお、PROGRESイベント支援ASPの提供価格は、集客1000人規模のイベントで250万円程度となっている。

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