トレンドマイクロ元社員の私有PCがウイルス感染、Winnyに情報流出

トレンドマイクロの元社員が個人で所有していたPCがウイルスに感染し、顧客との打ち合わせ資料など数件がWinny経由で流出していた。

» 2006年03月28日 20時41分 公開
[ITmedia]

 トレンドマイクロの元社員が個人で所有していたPCがウイルスに感染し、顧客との打ち合わせ資料など数件がWinny経由で流出していたことが判明した。

 同社によると、情報が流出したのは2005年3月。当時の社員がデータを自宅に持ち帰り、個人所有のPCに保存。そのPCにP2P型ファイル共有ソフト「Winny」がインストールされており、ウイルスに感染した結果、顧客向けのプレゼンテーション資料や元社員本人の目標設定表といった情報が流出した。同社ではその直後に流出の事実を確認し、顧客に経緯の説明と謝罪を行ったという。流出したデータに顧客の個人情報は含まれていなかった。

 トレンドマイクロでは、セキュリティ対策や業務情報の持ち出しに関して「ある程度の規定は設けていたが、USBメモリの取り扱いなど、詳細規定については当時策定中だった」(同社広報)。ウイルス対策ソフトの導入を義務付け、製品も支給していたが「規定が守られなかった」(同)。この元社員は規定違反に基づく処分を受けたが、退職は別の理由によるものという。

 同社ではこの流出事件を真摯に受け止め、さまざまな角度からいっそうの再発防止策に取り組んでいくとしている。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ