MSILで記述、Windows Mobile端末にも感染するワーム「Letum」

ウイルス対策ベンダーによると、Windows PCだけでなく、Windows Mobileを搭載したデバイスにも感染する可能性があるワーム「Letum」が登場している。

» 2006年04月10日 18時12分 公開
[ITmedia]

 米Symantecなど複数のウイルス対策ベンダーは4月8日、Windows PCだけでなく、Windows Mobileを搭載したデバイスにも感染する可能性があるワーム「Letum」に対する注意を呼びかけた。

 Letumは、.NET's Microsoft Intermediate Language(MSIL)で記述されたワームだ。特徴は、中間コードであるMSILで書かれているため、.NETフレームワークがインストールされていればOSにかかわらず感染すること。つまり、Windows OSを搭載したPCだけでなく、Windows Mobile搭載機器でも感染する可能性がある。

 Letumは、セキュリティ企業のSymantec Security Responseの名前をかたった電子メールやニュースグループを通じて感染を広める。メール本文には英文で「急速にLetumワームが拡散しているため、添付の駆除ツールを実行してほしい」と書かれており、ユーザーをだまそうとする。しかし実際にはこの添付ファイルはワームであり、実行すると感染してしまう。ウイルス対策の基本通り、添付ファイルを不用意に実行しないことが重要だ。

 Symantecによると拡散は「High」となっているが、ダメージは低く、今のところ危険度は下から2番目の「2」となっている。

 なおこれに先立つ3月初めには、Windows搭載のデスクトップPCからWindows Mobile Pocket PC搭載の携帯機器に感染するトロイの木馬「crossover」が、3月15日にはLetum同様MSILで記述されたコンセプト実証型のワーム「Cxover」が報告されている。

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