PCから携帯機器に感染する初のマルウェア報告

セキュリティ研究者で組織するMARAが、Windows搭載のPCから携帯機器に感染するトロイの木馬「crossover」についてアドバイザリーを公開した。

» 2006年03月02日 07時58分 公開
[ITmedia]

 携帯電話のセキュリティ研究者で組織するMobile Antivirus Researchers Association(MARA)は、デスクトップPCからPDAや携帯電話などの携帯機器に感染する初のマルウェアが発見されたとするアドバイザリーを公開した。

 アドバイザリーによれば、このマルウェア「crossover」はWindows搭載のデスクトップPCからWindows Mobile Pocket PC搭載の携帯機器に感染するトロイの木馬。デスクトップPCと携帯機器の両方に感染できるマルウェアが報告されたのは初めてだという。

 crossoverは匿名でMARAに送られ、「ウイルスがデスクトップコンピュータからPocket PCに感染できることを示すコンセプト実証型ウイルス」だとする説明が付いていたという。

 この説明によれば、crossoverは実行されるとOSの種類をチェックし、Windows CE/Mobile以外のOSの場合は自らをコピーし、スタートアップコマンドを作成して待機する。Active Sync接続が検出されると接続先の携帯機器に自らをコピーし、リモートから実行してウイルスを起動させる。

 OSがWindows CE/Mobileだった場合は、My Documentsディレクトリにあるすべてのファイルを削除してしまうという。

 MARAではcrossoverに関する詳細とバイナリを、ウイルス対策企業やセキュリティ専門家に提供している。

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