住信SBIネット銀行は勘定系システムのAWS移行に伴い、Datadogの統合プラットフォームを採用した。導入実績による運用効率化と障害対応の迅速化を背景に、AI活用も視野に入れ、安定稼働とレジリエンスの強化を図る。
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Datadog Japan(以下、Datadog)は2026年2月9日、住信SBIネット銀行が勘定系システムのクラウド移行に際し、Datadogのオブザーバビリティおよびセキュリティの統合プラットフォームを採用したと発表した。同行は「Amazon Web Services」(以下、AWS)での運用を通じ、勘定系システムの継続的な安定稼働を目指す。
住信SBIネット銀行は決済や融資、各種デジタル機能を提供するデジタル金融機関で、800万人を超える顧客基盤を持つ。これまでにも多くのシステムをクラウドで構築してきたが、サービス提供の迅速性と柔軟性を一段と高めるため、勘定系を含む中核システムの刷新を進めている。
住信SBIネット銀行は、今回の取り組みで日本IBMのオープン系勘定系システム「NEFSS」を基盤とするインターネットバンキングの中核システムを、2028年初頭までにAWSを採用したクラウド環境に移行する。新環境を支える基盤として、同行内で既に導入実績のあるDatadogのプラットフォームを選定した。
同行はこれまでもDatadogを活用し、応答速度やエラー発生状況など顧客体験に影響する指標を可視化してきた。これにより、課題の把握や対応の迅速化が可能となり、サービス品質と運用効率の向上につながったとしている。運用面ではアラート管理の改善が進んだ。大量通知による負荷や、重要度判断の難しさ、夜間や週末における不要な対応といった課題が軽減され、担当者の負担削減に寄与したという。複数の監視ツールをDatadogに集約したことで、インシデント対応時間の短縮や運用コスト削減、部門間の連携強化も見込まれている。
住信SBIネット銀行の佐藤武氏(システム運営部長)は「AWSと高い親和性を持つDatadogの導入により、影響分析に要する時間が短縮された」と説明し、勘定系システムのクラウド移行においても同プラットフォームを活用する方針を示した。
今後は、Datadogを通じて収集される運用データを活用し、AIによる予兆検知やリソース最適化の高度化を推進する方針を示している。同行はシステム運用の信頼性と効率性を高め、安定したサービス提供を継続する考えだ。
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