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» 2006年04月18日 08時30分 UPDATE

激変! 地方自治体の現実:「アイ・セイフティ」実験が提案する未来の子どもたちの防犯と交通安全 (1/3)

街の価値を「安全」というブランドで向上させようとする取り組みが東急線沿線で進みつつある。ここでは、特に子どもの安全を確保するための新たな試みとして横浜市青葉区が行ったアイ・セイフティ実験を紹介する。

[中村文雄,ITmedia]

このコンテンツは、オンライン・ムック「激変! 地方自治体の現実」のコンテンツです。関連する記事はこちらで一覧できます。


 地域の住民が中心となって地域の安全、防犯に取り組む試みが始まっている。防犯、安全に対する意識が高まっており、特に子どもの安全を確保するための新たな試みが行われている。

 NTTデータが2005年度に横浜市青葉区で行った「アイ・セイフティ」に関する実験は、子どもの安全を確保するための先進的な取り組みとして注目されている。実験は2回にわたって行われ、第1ステップの2005年4月から7月には「子ども見守りサービス」、第2ステップの2005年12月から2006年3月には子ども見守りサービスと並行して「交通安全サービス」の実証実験も行われた。アイ・セイフティの実験を企画、実行したNTTデータ、ビジネスイノベーション本部ビジネス推進部ビジネス推進担当シニア・スペシャリストの堀間利彦氏は、次のように説明する。

 「今回の実験では、『自分たちの子どもを協力して守っていこう』と考える人のネットワークを作りたかった。大人の目を街全体に行き届かせるために、呼び水としてITを使い、リアルなネットワークを構築する」(堀間氏)

horimasi.jpg NTTデータ・ビジネスイノベーション本部ビジネス推進部ビジネス推進担当シニア・スペシャリストの堀間利彦氏

 実験は横浜市みたけ台地区の住宅地で行われた。第1ステップの子ども見守りサービスでは約1キロメートル四方を実験地区に設定し、その地域に27カ所に基地局を設置した。子どもが持つICタグから発する微弱電波の信号を基地局で受信し、子どもの居場所を特定するシステムを構築した。保護者は自分の子どもがいる基地局エリアを知ることができるため、安心感を得られる。

 子どもたちが危険を察知したときにはICタグのボタンを押して緊急事態を知らせる。子どもからICタグを通じて緊急通報があれば、警備員や保護者が駆けつける仕組みが構築された。実験地区の小学校に通う全児童の約2割に当たる188名の児童が参加し、その保護者215名が駆けつけ支援者として参加した。

 「警備員のサービスを省き、子どもたちの居場所が分かるサービスだけなら月額数百円で提供できる。実験した地区であれば全児童の5割程度が参加すればコスト的に可能になると思われる。ある地域単独ではなく、周囲の地域とシステムを共同利用すればさらにコストは下がる」(堀間氏)

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