IBM、新たなビジネスモデルは前年同期比で1株当たり27%増の利益に

IBMのPC事業売却から1年以上が経過した。さまざまな見解が飛び交う中で、IBMのビジネスモデルに注目が集まっていることは確かだ。

» 2006年04月19日 16時19分 公開
[ITmedia]

 米IBMは現地時間で4月18日、2006年度第1四半期の決算報告を行った。継続事業における潜在株式調整後の1株当たりの利益は、前年同期の0.85ドルから27%増の1.08ドルとなっている(関連記事)

 なお、総収益は207億ドルであり、売却したThinkPadのPC事業収益を含めた前年同期と比較すると10%減を記録した(関連特集)。しかし、ソフトウェア、サービス、ハードウェアのバランスのとれたビジネスモデルの強みを証明する前年同期からの総収益を記録した、と同社はコメントを寄せている。

 「IBMは当第1四半期に好調な業績をあげ、1株当たりの利益は極めて高い水準を達成しました。当社は、市場の高付加価値分野に戦略の焦点を合わせ、生産性向上とグローバルな業務統合に重点を置くことで、引き続き収益改善に努めてきました。当社の業績は、ソフトウェア、サービス、ハードウェアのバランスの取れたビジネスモデルの強みを証明するものであり、近年実施した戦略的な体制再構築の成果の表れです」(パルミサーノ会長兼CEO)

 なお、地域別の業績についても発表されており、米国地域の当第1四半期の収益は90億ドルであり、前年同期とは3%の減(ただし、為替変動とPC事業売却の影響を調整した場合は6%増だという)。

 欧州/中東/アフリカ地域の収益は67億ドルを記録し、前年同期とは14%の減(同調整下では3%増)。アジア太平洋地域の収益は、前年同期比21%減(同調整下では2%減)の41億ドルとなっている。なお、OEM事業の収益は8億7300万ドルであり、前年同期から26%の増を記録した。

 この報告からは収益減が目立つが、既にPC部門が2005年1月時点で過去3年半の間に9億6500万ドルの赤字を計上していたことを忘れてはならない。

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