「マクロウイルス発見」の報にOpenOffice.orgが反論

「StarOffice」や「OpenOffice」に感染する初のマクロウイルスが発見されたとする問題に対し、OpenOffice.orgが反論している。

» 2006年06月05日 14時33分 公開
[ITmedia]

 ウイルス対策企業のKaspersky Labsが、「StarOffice」(日本では「StarSuite」)や「OpenOffice」に感染する初のマクロウイルスが発見されたとする問題に対し、OpenOffice.orgが反論している。

 Kaspersky Labsは5月30日に、マクロ言語のStar Basicで記述され、StarOfficeやOpenOfficeに感染する可能性があるウイルス「StarOffice.Stardust.a」が発見されたと報告した(関連記事)

 しかしOpenOffice.orgによると、この「コンセプト実証マクロウイルス」は「OpenOffice.orgのマクロ言語を用いて簡単な『ウイルス風』プログラムを書くことが可能であることを示すもの」。決して新しい問題ではなく、マクロ言語全般が持つ既知のリスクであるとしている。またOpenOfficeでは、マクロを含んだ文書を開く際には警告を表示し、ユーザーが同意しない限りマクロは実行されないとも指摘している。

 OpenOffice.orgのジャクリーン・マクネリ氏はメールの中で、「OpenOffice.orgのデフォルト設定では自己複製せず、ユーザーの手を介さない限り拡散しない。技術的にはウイルスですらない」と述べている。

 マクネリ氏は、OpenOffice.orgではセキュリティ問題を重視しており、どんな新しい問題に対しても迅速に対応すると記す一方で、このマクロウイルスは新しい問題とは言えず、したがって「ソフトウェアパッチを必要とするものではない」(同氏)としている。

 OpenOffice.orgではこのマクロウイルスの被害を避けるため、セキュリティ対策の原則通り、「出所の不確かなファイルを不用意に開かない」ことを推奨している。

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