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» 2006年07月06日 11時55分 UPDATE

備えは万全? サーバの災害対策:まず、間違いだらけの電源環境をチェックしよう (1/4)

コンピュータが企業の業務にとって欠かせないものになった現在、障害によってコンピュータが停止してしまうと、大きな損害が発生することある。「障害でも止まらない」または「障害発生時は最小限のダウンタイムでとどめる]ための対策はちゃんとしているだろうか? また、一言に「障害/災害対策」といっても大規模なものから身近なものまでさまざまだ。今回はコンピュータの障害でもっとも身近かつよく発生するだろう「電源トラブル」について考えてみよう。

[高橋隆雄, 松井一朗,ITmedia]

Check Point 1:二重化電源は正しく接続している?

 ディザスタ対策の第一歩として、まずは身近な「危険」をチェックしてみよう。オフィスで最も多い災害は、恐らくオフィスの停電である。早い話、電気の使い過ぎでブレーカーが落ちることである。

 停電も、サーバにとってみれば一種の災害である。そもそもサーバに限らず、コンピュータは電気がなければ動かないのだから、電源にトラブルが発生すると何もできない。

 サーバルームやデータセンターなど、電源回りが配慮されている環境とは異なり、オフィスは電源環境が劣悪な場合が多い。発展途上国では電源の質そのものが悪く、トラブルを招くと聞くが、現在の日本においては電源の質自体は申し分ない。しかし、「使い方」でよろしくない点が多々ある。とりわけ古い建築物では、現在のように大量のIT/OA関連機器を使うことは想定されていないため、電源の容量が不足していることがある。例えばもし、レーザープリンタとコピー機を同時に使うな、という暗黙の了解が社内にあるようなら、電源環境を見直すべきである。

 コンセントや電源ケーブルにけつまずいてサーバダウン、というような環境は論外だが、そこまでひどい環境ではなくともありがちなのが、テーブルタップ類に潜むワナである。オフィスではコンセントが足りなくなることが多いので、テーブルタップを安直に使うケースが少なくない。最近のOA用と称するテーブルタップは、こまめに電源を切るためのスイッチが付いていることが多い。床の上に転がされているテーブルタップでは、何かのはずみや物が接触するなどしてこのスイッチがオフになってしまうことがあり、なおかつテーブルタップの存在を忘れていると原因を把握するまでに時間が掛かってしまうことがある。電源配線をたどって電源経路がどうなっているかを確認しておくべきであろう。

 サーバにおいてちょっと独特なのが図1の例だ。これは、二重化電源を持つサーバの配線を示している。この図を見て「何が問題なのか」とか、「うちも同じようにしている」というのならば、認識を改めなければならない。

Dis_1-fig1.jpg 図1 二重化電源で同一コンセントから電源を取ることは意味がない

 このように二重化電源を持つサーバの電源を同じ場所のコンセントから取るという使い方は、好ましい使い方ではない。

 「電源ユニットの故障からサーバを保護する」という観点からは、この使い方は正しいだろう。電源ユニットのどちらかが障害を起こしてもサーバは動き続けるからだ。しかし、電源障害を含めた電源トラブルからサーバを保護するという意味においては、この使い方は間違っている。二重化電源であるということは電源が2系統存在しなければならないのに、図1の例では結局は1系統になってしまっているからだ。

 二重化ないし多重化という考え方の基本は「単一障害点をなくす」ことにある。ところがこの例では、コンセントが壊れるとサーバはダウンする。また、電源系統のブレーカーが落ちただけでもサーバはダウンする。つまり、サーバと同じブレーカーに接続されている機器が電気をたくさん使うだけでサーバはダウンしてしまうのである。

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