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» 2006年07月26日 07時00分 UPDATE

アーキテクトと開発者の違いは? MSの新認定プログラムが始動 (1/2)

Microsoftの新しいアーキテクト向け認定試験には学術要件がほとんどなく、受験資格として必要な認定資格や試験もないが、目安として最低10年の業界経験を有することが挙げられている。

[Paul DeGroot,Directions on Microsoft]
Directions on Microsoft 日本語版

 Microsoftの新しいアーキテクト向け認定試験(MCA:Microsoft Certified Architect)の第一陣の受け付けが始まった。認定までのプロセスは、既存のアーキテクト(メンター)による指導とレビューボード(審査委員会)による口頭面接試験で構成される。Microsoftはこの認定資格プログラムにより、現行テクノロジーはもとより新しいMicrosoftテクノロジーに精通した数百名の認定ソフトウェアアーキテクトが誕生することを期待している。ただし、この新認定資格を取得した場合に享受できる具体的なメリットは、まだ明確にされていない。

 2005年にMicrosoftは、これまでのソフトウェアアーキテクト向けの認定資格プロセスを統合し、新しい認定試験の申し込みの受け付けを2006年6月に開始することを発表していた(申し込み締め切りは7月半ば)。

そもそもアーキテクトとは?

 大規模なソフトウェアプロジェクトでは、通常、ひときわ高い技術力を有するソフトウェア開発者を擁し、彼らがアプリケーションの基本的なデザインを策定する。業界での呼称はさまざまだが、最近ではこのような開発者を指す用語として“アーキテクト”という語が定着してきた。特にMicrosoftでは、2000年にBill Gates氏がチーフソフトウェアアーキテクトに就任してから、この語の認知度が高まった。同社の新しい認定資格プログラムMCAは、このアーキテクトという職を定義し、ソフトウェアアーキテクトとそれ以外の開発者との違いを明確にしようとしている。

 Microsoftの認定資格プログラムでは、大別して次のタイプのアーキテクトを認定する。

  • エンタープライズアーキテクト 大規模なソフトウェアプロジェクトにおいて全般的なフレームワークと要件を策定する。経営上層部と密に連携し、プロジェクトの目標を定める。
  • ソリューションアーキテクト 社全体に影響を与えるような広範なソリューションのデザインを決定する。ソリューションが事前に定義されたパラメータ(エンタープライズアーキテクトにより規定されたものなど)に適合するように計らうほか、ソリューションを実装する技術スタッフと協力してより詳細なデザイン要件を規定する。
  • インフラストラクチャアーキテクト ネットワークとIT環境のデザインを決定する。エンタープライズソリューションとエンドユーザーを支え、会社をセキュリティで保護し、将来の拡張性も確保したデザインとなるよう計らう必要がある。
  • プロダクトアーキテクト 熟練アーキテクト(depth architect)とも呼ばれ、特定の製品について熟達しており、自分が専門とする製品でどのようにソリューションを実装するかを決定する。

 初めの段階では、このうちのソリューションアーキテクトとインフラストラクチャアーキテクトの2種類のアーキテクトが対象となる予定だ。

メンターによる指導と口頭面接試験が特徴

 ほかのMicrosoft認定資格と異なり、MCAには学術要件(事前に取得すべき資格や試験)がほとんどない。受験資格として必要な認定資格や試験はないが、目安として最低10年の業界経験を有することが挙げられている。MCAでは、既存のアーキテクトから成る審査委員会(レビューボード)に対してプレゼンテーションを行い、過去12ヶ月のうちに完成させたプロジェクトをどのようにデザインしたかを説明する。この口頭面接試験に先駆けて、現在の認定アーキテクトがメンターとなり指導を行うことになる。この指導プロセスは、受験者の技術的な専門知識の不足を補うためのものではなく、審査委員会による口頭面接試験に向けた準備を目的としている。

 スキルが問われる領域は、リーダーシップ、戦略の企画立案、コミュニケーション、プロセス管理、技術的な深さ(熟達度)、技術的な幅(知識を有する領域の範囲)、組織内の調整(機動性)の7つである。

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