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» 2006年09月21日 15時32分 公開

日立が描くNGN戦略、「企業での導入は2008年から」

NGN(次世代ネットワーク)に向けてネットワーク事業を集約する日立製作所は、同社の成長戦略を3つの領域で描くという。

[堀見誠司,ITmedia]

 日立製作所は9月21日、自社のNGN(次世代ネットワーク)事業についての戦略を明らかにした。NGNに関連する製品・サービスへグループ内のリソースをつぎ込むことで、年間の売上規模を現行の3400億円から2010年までに5000億円台に引き上げる。

 発表された事業方針は、日立グループでのネットワーク事業再編策に基づくもの。(1)キャリアネットワーク事業、(2)企業ネットワーク事業、(3)トータルソリューション事業の3つのドメインでNGNに取り組んでいく。

日立が注力する3つの事業

 (1)のキャリア向けには、日立が得意とする組み込み系、高信頼性設計技術を生かし、G-PON(Gigabit Passive Optical Network)光アクセスやKDDI(au)が推進する1xEV-DOによるモバイルアクセス用途の製品、ソリューションを展開する。また、光クロスコネクト/GMPLSに対応するWDM装置のラインアップを強化、ハイエンドルータについては同社が出資するアラクサラネットワークスの製品でシェア拡大を進める。

 (2)の企業向けについては、企業間の情報交換による機密管理や経営資源の仮想化が実現する企業ネットワーク構築を目標に掲げ、同社のICTシステム「CommuniMax」とNGNのサービス連携を図る。NGNが提供する帯域保証やミドルウェア経由でのアプリケーション/サービス連携の技術を利用して、「ディザスタリカバリ(災害復旧)やQoS(サービス品質)の担保が当たり前になるようなネットワークインフラ」(竹村哲夫 情報・通信グループCOO)が可能になるという。

記者会見を行う竹村哲夫 情報・通信グループCOO(左)と高橋直也 情報・通信グループ長兼CTO

 また(3)では、家電分野にNGNを適用する事業として、同社が構築したサービスシステム基盤上で放送・通信融合に向けた取り組みを展開。その一環として、新たに開発した1500Mbps以上の同時配信性能を持つ映像配信サーバシステム(Videonet.tv/Lite)をコンテンツ事業者に納入、IPTVベースのVODサービスを支援する。さらに、同社の無線ICタグとRFIDミドルウェアを利用した家電流通システムにもNGNを応用できるとしている。

 日立は、こうしたNGNに向けた製品やソリューションの開発力を強化すべくエンジニアリング会社を設立するなど(関連記事)、グループ会社のネットワーク関連事業の集約し始めている。竹村氏は企業システムにおけるNGN構築について、現在はまだ準備段階としながらも、「厳密にみると実際の導入・活用時期は2008年からになるだろう」とコメントした。

 さらに、同様にNGN事業に注力するNECとの違いについては「NECは全ドメイン型の戦略だが、われわれは(NGNの戦略を)勝てる領域に絞っている。NGNの普及に大きな役割を果たす情報家電、RFIDなどネット社会を意識したところで日立らしさを出したい」と話す。

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