コラム
» 2006年10月16日 11時44分 UPDATE

URLを意識しなくなる日 (1/3)

Webサイトを特定するために、URLは必須のものだ。しかし最近では、TVや街角の広告を見ると分かるようにURLレスのアクセス形態が主流となりつつある。

[森川拓男,ITmedia]

 最近のTV CMや街角の広告を見ていると、インターネットとのつながりに起きている変化に気付くはずだ。CMの最後には検索フォームが表示され、キーワードとともに検索ボタンのクリックをすすめる……。「検索サイトから“このキーワード”で検索してください」というメッセージが増えている。この傾向は、紙媒体や街角の広告などでも見ることができるものだ。

 少し前までのWebサイトにかかわる告知では、サイトのURLを伝えるのが当たり前だった。しかし、いまのトレンドは「キーワード検索」、そして「QRコード」に代表されるように、「URLレス」となっている。

 実際にインターネットの利用シーンを思い出してみるとよいだろう。「あなたは最近、URLを1文字ずつ入力していますか?」、こう問えば、ほぼ少数派回答に近いほどURLを入力している人が少ないことが統計として分かるはずだ。

 なぜいま、URLを入力することが減っていく傾向にあるのだろうか? そして今後、URLの見え方はどのようになっていくのだろうか。このコラムでは、市場背景とマーケティング面から見ていこう。

URLを紹介する側、入力する側も手間だった

 Webサイト(ホームページ)が一般にも認知されてきて、企業もWebサイトを持つようになった。いや、いまでは商品やプロジェクトなどといった単位でWebサイトを立ち上げるケースが増えている。

 企業がWebサイトを作るからには、訪問してもらわければ目的が達せられない。マーケティングの一環なのだから、集客できなければならないのは当然のことだ。

 そこで、Webページのマーケティング上、そのURLをいかに告知し、実際に訪問してもらうことが追求すべき焦点となるのだ。TVなどでも従来から、「公式サイトはこちら」などとしてURLを表示したり、ラジオなど音だけの媒体では「だぶりゅーだぶりゅーだぶりゅー、どっと、…」などとURLをパーソナリティーが読み上げていたものだ。

 しかし、URLを見て、ブラウザのアドレスバーに入力するという作業はかなり面倒だ。実際のところ、ネットリテラシーの高いユーザーでもURLを忠実に入力して毎回アクセスしているという人は少数派であり、昨今は本家サイトと一文字だけ異なるフィッシングサイトが横行するなど、市場背景からもアクセス形態の変化が望まれていたのも事実の一つだろう。

検索ポータルの役割の変遷

 よく訪問するWebサイトであれば、アクセスした際にブラウザのお気に入り(ブックマーク)に登録することで、次回からはURLを入力することなく容易に見ることができる――実はこれすらも、最近のトレンドではなくなりつつある。

 もちろん、この方法はアクセス手段の1つとしては健在だが、ブックマーク(お気に入り)登録するWebサイトが増えていくと、結果的には目的のWebサイトを見つけ出すことに困難さをともなう。まめに階層管理されているブックマークであればよいが、つねにデットリンクのない鮮度の高いものに保つのは、かなりの手間だ。

 そこでにわかに注目され続け、アクセス形態の王道ともなったのが検索ポータルによる誘導だろう。いまや、検索して希望するものが見つからなければあきらめる、といったユーザーも多いと聞く。

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