PC/携帯すべてのWebサイトで、顧客の動きを“見える化” オーリック・システムズ:オンラインビジネス成功へのカギは、真に「顧客ニーズを知り」総合的かつ正確な情報分析すること

情報のつながりを把握してこそビジネスは成功する。オンラインビジネスにおいては顧客の動きを把握しやすいといわれる。しかし、Web上だけで、しかも、予想できる範囲内で顧客の動きを調べるだけでは、戦略的なビジネス展開には不十分である。Web上の顧客の動きを把握することはもちろんのこと、さらに顧客をとりまくあらゆる情報と連携してこそ、総合的な顧客ニーズを把握することができる。その手法とはどのようなものか?


 あらゆる業務において、「顧客が何を求めているものは何か、動向を正確に把握する」ことが重要であることは、誰もが認めるところだろう。

 例えば、販売を業務する企業であれば、接客が不十分では商売が成立しないのは自明のことだ。メーカーにとっても、顧客とのコミュニケーションなしにビジネスを行うことはできない。

 ところが、Webサイトにおいてはどうだろうか?サイトを構築したものの、ユーザーがどのようにサイトを利用しているのか、きちんと分析して、把握している企業は案外少ないのではないだろうか?

 特に、PCのみならず、携帯電話においても顧客動向を把握し、CRMソフトによって管理する顧客データと合わせて分析を行う日本企業はほとんどないのではないか。このような状況に対し、オーリック・システムズの幾留浩一郎社長は次のように提言する。

kh_auriq_01.jpg 「正確に顧客の動向を把握したいと考えるのであれば、携帯電話、パソコン、そしてこれまで蓄積してきた顧客データと連携し、情報分析を行うべき時代が訪れている」とオーリック・システムズの幾留浩一郎社長は語る

 幾留社長の提言は、次のような視点がベースとなっている。

 「最近の顧客は、行動様式が多様化してきています。例えば、実店舗に来店したユーザーがWeb上の店舗にも訪れて商品の詳細について調査したり、実店舗、Webと比較した上で携帯電話からのアクセスで商品購入をする動きも多いのです。このため、実店舗のCRM、PC、携帯電話の顧客解析を分けて考えるのではなく、さまざまな情報をつなげてこそ、顧客の行動解析が可能となる時代なのです」(幾留氏)

  オーリック・システムズでは、これまでにも独自アーキテクチャーによるリアルタイムなWeb顧客分析システム「RTmetrics」、「RTbandwidth」などの「RTシリーズ」を提供。この「RTシリーズ」は、1日のアクセス数が億単位の大規模サイトであっても顧客分析が可能であり、1つのツールで、PC用のWebサイト、ならびに携帯電話主要3キャリアへの対応を実現してきた。

 そして2007年4月、「RTmetrics」のオプション製品として、新しいWebマーケティングのアプローチを提案する「Advanced Analytics Module」を発売開始した。この製品は、解析する条件をあらかじめ想定して来訪者の動線やコンバージョン率を解析するという従来のWebアクセス解析のアプローチとは異なり、サイト全体に網を張った状態を作り上げ、運営側が想定していなかったページの来訪者情報は収集・分析することで、より戦略的な施策を支援する。

 さらに充実したAPI提供によって、すでに存在するCRMソリューションなどとの連携も実現している。

 これまで見えていなかった想定外の顧客の動向を「見える化」を実現することで、Web2.0時代のマーケティング競争に勝ち抜く手助けをする――これが「Advanced Analytics Module」である。

kh_auriq_02.gifkh_auriq_03.gifkh_auriq_04.jpg 目的に直結したリポートを見ることができる。 解析項目例:未購入のユーザー導線(左)、アクセス数順のユーザー導線(中央)、ページ内クリック分布図(右)

米国で起業した日本人社長

 オーリック・システムズの幾留社長は1996年、米国カリフォルニア州パサデナにAuriQ Systemsを設立した。

 「当初は大規模データベースシステム構築を業務としていました。実際にシステム構築コンサルタントとして、FBIの指紋データベースの構築などの業務を手がけました」(幾留氏)

 その後、インターネットが大々的に普及したのに伴い、新たなアプリケーションの構築を思いつく。「インターネットが通信の基盤として使われるようになったことで、上のレイヤーに乗るアプリケーションを自らの手で構築することができないのかと考えるようになりました。インターネット上のデータをインテリジェント化し、活用していくことを考案したのです」と幾留氏。

 その結果完成されたのが、インターネットのサービスプロバイダ側に設けたシステムを通じてユーザーに情報を送り出すプッシュ型のテクノロジーである。一時は米国のプロバイダに採用されたものの、その後のバブル崩壊によってビジネスは滞ってしまった。

「そこで通信上のデータを集めて、何か利用することができないか検討を始めました。そこで完成したのがWebサイトのアクセスログを解析する、現在手がけている製品のベースとなるシステムでした」(幾留氏)

 同氏は米国で作り上げたエンジン部を生かし、日本でもビジネスをすることを決意し、2002年4月にオーリック・システムズを設立した。幾留社長は、現在も米国、日本を行き来しながら、製品の開発、販売を行っている。つまり、オーリック・システムズは、マーケティング面で米国の動向を意識し、日本固有の事情を考慮した製品作りを行っているのだ。

 幾留氏は日米のWeb活用の違いを、次のように分析する。

 「Webデータを使ったマーケティング活動に関しては、米国は日本よりもかなり先を行っています。日本の場合、Web解析は専門業者に任せる場合が多いのですが、米国では、サイトに訪れる動向を分析し、状況改善という段階にまで進んでいます。それを実現するためには解析ツールが必要になるため、需要も多いわけです。その一方で、携帯電話を使ったビジネスに関しては、日本が世界の最先端です。個人ユーザー向けでも、メールや着信音ダウンロード、ゲームなどエンターテイメント用途だけでなく、財布や定期券に相当するサービスがキャリアから提供されています。さらに、グループウェアへの接続、在庫データの確認など企業が業務に使うケースも増え、その形態は最先端でしょう」(幾留氏)

 確かに携帯電話を使ったビジネスで日本が先進国であることは、業界内でよく指摘される。その一方で、日本には主要キャリアだけで3社共存し、それぞれに使われている技術には違いがある。技術の中には日本独自の技術も存在するため、解析ツールベンダーにとっても、汎用的な携帯サイト用ツールを開発することは難しいという。とはいえ、キャリアごとに別々の解析ツールを導入する必要性があるのは限られたユーザーだけだろう。

 オーリック・システムズの解析ツール「RTシリーズ」は、Webサーバなどとの間でやり取りされるパケットデータから、サイト解析に必要な任意のデータを取得し、集計する「パケットキャプチャ方式」を採用している。この方式であれば、パケットから取得する個体識別番号を基軸にすることにより、全キャリアの携帯サイトのユーザー導線解析を行うことを可能とするのだ。

 パケットキャプチャ方式であれば、携帯電話のキャリアの違いだけでなく、PCと携帯電話のWeb解析をひとつのツールでカバーすることができる。

 ログ解析やタグ(Webビーコン方式)でWeb解析を行っているツールの場合、システムが全く異なる携帯電話、パソコンを1つのツールで分析することは、Webサーバに仕組みを組み込んだり、Webサイトへ都度手を入れる必要があるなど、総合的なリソースコストを踏まえるとまず不可能だ。そのため、ユーザーは携帯電話用、PC用で別々の解析ツールを用意しなければならない。

 「これは、『携帯電話のWeb解析はできない』と多くの企業があきらめている要因のひとつとなっています」(幾留氏)

 オーリック・システムズでは、技術的な先進性によって、1つの解析ツールを使い、PCと携帯電話、両方のWeb解析を可能とした。これは、同社が技術では日本の先を行く米国で起業し、現在でも米国に開発拠点を持ちながら、日本のユーザーの声を聞くことができたからこそだろう。

百万、億単位のアクセスでもリアルタイムに高速分析

 こうした「RTシリーズ」のこれまでの強みに加え、新製品「Advanced Analytics Module」では、さらに戦略的な顧客分析を可能にする。

 従来は、企業にとって望ましいシナリオを設定し、来訪者をいかに誘導してコンバージョン(購買/資料請求/お問合せ/会員登録などのマーケティングゴール)に結びつけるかという導線設計を重視したサイト戦略の構築手法が一般的だったが、今日のように市場や消費者の興味の変化が激しい環境下では、サイト運営側が顧客の行動を予測することはますます困難になってきている。

たとえば、キャンペーン入り口からの来訪者がキャンペーン以外のページに興味を持ったり、Webサイト運営側である企業が想定していた入り口ページ以外の流入元からコンバージョン率の高いユーザーが訪れるなど、企業が意図した以外の製品や情報が、予想を上回る反響を得るというようなことはめずらしくない。

 そこで、新製品「Advanced Analytics Module」では、想定外の来訪者の行動から、有用な知見(顧客知)を吸い上げて、製品開発やマーケティング戦略に反映するというアプローチを可能にする。

ここで改めて重要になるのが「RTシリーズ」が持つ以下の2つの優位点である。

1)膨大なデータ量のアクセスデータから、顧客の詳細挙動を高速分析。

2)充実したAPIによる外部システムとの連動。

 1点目の機能の重要性について、オーリック・システムズの技術サービス部 シニア・コンサルタントである伊藤要介氏は話す。

 「当社のRTシリーズの強みである、携帯電話のWeb解析においては、特に高速な分析ができることが求められています。PCからアクセスしたユーザー行動は比較的ゆっくりとしたもの。それと比較して、携帯電話のユーザーの動きはかなり速いのです。今までのように分析は外部に任せ、数週間後に結果を参照するといった手法ではすでに情報が古くなり過ぎています。短時間で解析し、行動を起こさなければ、動きが速い携帯電話のユーザーについていくことはできません」(伊藤氏)

 この高速性と安定性、リソースコスト、ワークメジャメントの効率化を実現できるのも、パケットキャプチャ方式を採用しているからだ。

 パケットキャプチャ方式では、サイト訪問者とWebサーバなどとの間でやり取りされるパケットデータから、サイト解析に必要な任意のデータを取得し、集計する方式である。コレクターモジュールと呼ばれるモジュールが任意のパケットを取得する。また、即座にデータマネージャモジュールと呼ばれるモジュールのデータベースに送られるのも特徴だ。データベースに蓄積されたパケットデータは、データ閲覧画面に即座に反映されるため、バッチ処理などのロスタイムは発生しない。

 リアルタイム性とともに、オーリック・システムズのツールの強みとなっているのが、膨大なアクセスにも対応できるという点だ。

 「Web解析の主流であるログ解析は、トラフィックが増えてくると分析が難しくなるという問題を抱えています。また、タグを挿入するWebビーコン方式では、ページごとにタグを貼る手間や、広告出稿やキャンペーンごとにタグを入れる手間も要します。その上、テンプレートを元とはしない動的生成のページにはタグを貼ることができない点もあります。サーバログ、タグ、Webビーコンともに携帯サイトの分析については、コンバージョン分析、ユーザー動線分析、アクセス頻度解析などを行うことは非常に困難なのです。それに対し、当社のツールではパケット解析のアーキテクチャーにより、億単位のトラフィックが集中するサイトであっても利用可能です」(幾留氏)

 大量のデータを扱いながら正確に分析する手法は、同社が米国での創業の際、大規模データベース構築に関わった経験が生きているのだ。

 「我々の強みは、自社においてデータベースまで含めて開発している点にあります。他社のデータベースを活用すると、データベース部分と解析エンジンの連携実現がボトルネックとなって速度面や安定性といった面で満足できないことがあります。しかし、分散型の大規模データベースシステム開発から出発をしたため、膨大なデータを扱うことに精通しています」(幾留氏) 

 2点目のAPIによる外部ツールとの連動機能については、顧客の動向が複雑化していることに対応するために、新製品「Advanced Analytics Module」の提供開始とともにさらに強化した。

 「最近の顧客は、例えば『商品を購入する』という場合においても、実店舗、PC、携帯電話などをうまく使い分けるようになっています。実店舗での得意客は、PC、携帯電話でも得意客になってほしいと多くの企業が考えているでしょう。そのためには、Web解析ツールとCRM、SFAなど外部ツールを連携し、顧客との接点がリアルな対面、Webであっても、正しい接客をすることが必要となってくるのです」(幾留氏)

 元々、オーリック・システムズのRTシリーズは、Webにアクセスしてきた「個」を認識する機能に長けていた。多くのアクセス解析ソフトは、「個」を特定する判断にブラウザ名(User-Agent)とIPアドレスを使用している。しかし、最近では会社や家庭からのアクセスでIPアドレスが複数人で共有するケースがあり、指標としては有効だが、昨今では「個」を特定する精度としては低下しているという。

 そこでオーリック・システムズでは、標準でIPアドレスとブラウザ名(User-Agent)の組み合わせを基本としながら、ブラウザクッキー(Set-Cookie+Cookie)や、任意の引数(会員IDや端末IDなど)のセッション情報を元として、企業ごとのオンラインビジネスに適したユニークユーザの判別方法に適応可能なことで、「個」を特定する。

 この「個」を認識する技術とともに、外部ツールとの連携機能を強化したことで、企業があらゆる接点から顧客に対し、正しいアプローチをとることが可能となった。

すべての情報を正確に分析してこそ、次のビジネスへつながる

 新製品「Advanced Analytics Module」は、このようなインターネット上のデータ分析だけでなく、CRMツールと連動して利用することでさらに威力を発揮し、より詳細なOne to Oneマーケティングを行うことも可能となる。

 幾留社長は、情報分析の必要性を次のように進言する。

 「情報は、Web、システムといった区別なく、すべてがつながっていくことで、次のビジネスでどのような手を打つべきか正確な判断ができるようになるのです。例えトランザクションが増えても、しっかりと情報をトラッキングし、分析を継続し続けていくことが必要です」。

 オーリック・システムズでは、既に導入企業に対して行っている、コンサルティング、導入支援、定期的なセミナーの開催などのユーザー支援体制に新製品を含めて、対応していく計画だ。

 「我々が提供しているツールは、お客様から『こういうことをしたいのだが、どうすればよいのか?』という声を受け、製品に生かしていくことで、成長していくものです。すべて自分達の手で開発しているからこそ、それが実現できるわけですが、今後もその点を強みとして、ユーザーの声を聞いていきたいと思います」

 オーリック・システムズの製品は、ユーザーの声を生かしながら、さらに成長していくことになりそうだ。

RTシリーズ概念図

標準リポート機能に加え、APIによりCRM/SFA/ERP/DWHなどの外部データとの連携業務アプリとの連携が可能。

kh_auriq_05.gif 構成範囲例

上記の構成ならば、以下のカスタマイズが可能。

  • 多様な分析項目を詳細かつ、見やすくリポート化したい。
  • 多様な出稿媒体の登録を簡易化し、戦略的なリポートを生成したい。
  • ディレクトリや商品数が膨大なため、設定登録を簡易化したい。
  • 担当者ごとに、見せたいリポートを自動生成したい。
  • RSSでの登録、閲覧状況、効果測定を把握したい。
  • ロボット・クローラーなどの来訪頻度、閲覧状況を把握したい。
  • サイト内検索キーワードの順位をWebに表示したい。
  • 購買頻度ランキング、購買数ランキング、ウィッシュリスト(カート内)ランキング、アクセス数ランキングなどをWebに表示したい。

CRM/SFA/DWHといった外部データと連携することで、下記のようなリポートを生成することも可能。

  • 会員の購入履歴データとひも付けロイヤリティーを高めたい。
  • 顧客の居住地区データと複合させ、地域特性を把握したい。
  • 売上データと複合させ、より戦略的なリポートを生成したい。
  • データベースに登録されている商品名、価格とひも付けたい。
  • リッチコンテンツ(ムービーポッドキャスト)などの視聴率を把握したい。

RTシリーズのカスタマイズは、サイト内のユーザ行動詳細解析、サイト外からのユーザ行動詳細解析、多量の商品やディレクトリ情報を見やすくするなどのコンバージョン視点に対して、容易なカスタマイズが可能になる。

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提供:オーリック・システムズ株式会社
企画:アイティメディア営業本部/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2007年6月3日