訴訟よりもイノベーションで対応を――Sun CEOが「オープンソース対策」でコメント

「オープンソースによって235件の特許を侵害された」というMicrosoft幹部の発言を受け、Sunのジョナサン・シュワルツCEOがブログで自身の考えを明らかにした。

» 2007年05月16日 09時13分 公開
[ITmedia]

 オープンソースの台頭には、訴訟よりもイノベーションで対応を――Sun Microsystemsのジョナサン・シュワルツCEOが5月15日、自身のブログでこう提言した。これは、Fortuneの取材で米Microsoftの幹部が、オープンソースソフトがMicrosoftの特許を多数侵害していると発言したことを受けたもの。

 ブログの中でシュワルツ氏は、オープンソースの台頭の中、Sunが顧客を失う危機に直面した数年前を振り返る。オープンソースに対して訴訟を起こすとの選択肢もあったが、それは「自殺行為」として却下。Solarisを断念して他社のOSを販売するとの案も退け、「イノベーション」という選択肢を取ったという。

 Sunでは、自らが構築するソフトウェア資産をより強固なものとし、差別化した製品を信頼できるオープンソースを通じて提供するよう努めた。SPARCシステムでLinuxをサポートするなど、事業のオープン化を進めた結果、同社のソフト事業は再び拡大したと説明している。

 オープンソースへの流れは止められないものであり、「コミュニティーは1企業よりもずっと革新的で強力だ」とシュワルツ氏。「顧客は(訴訟などの)動機があれば、企業を見捨てることができる」と同時に、「製品が的外れでない限り、自ら去ろうとはしないものだ」とし、企業はオープンソースに対して訴訟を起こしたりする前に、まずその声に耳を傾けるべきだと提言している。

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