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» 2007年07月06日 12時33分 UPDATE

「GPL 3には縛られない」、Microsoftが明言

Microsoftが、Novell、Xandros、LinspireなどのLinuxベンダーと結んだ知財契約はGPL 3リリースには影響されないと宣言した。

[Peter Galli,eWEEK]
eWEEK

 米Microsoftは7月5日、同社のGNU General Public License(GPL)バージョン3のサポート義務に関する誤解を解消、昨年11月に米Novellと交わしたSUSE Linuxの証明書配布契約の下では、同社はGPL 3向けのサポートやアップデートを提供しないと宣言した。

 また同社はこの日、Novellおよびその同業のXandros、Linspireとの契約は、Free Software Foundation(FSF)による6月のGPL 3リリースには影響されないとも語った。

 Novellは、Microsoftの証明書の条件にかかわらず、通常のSUSE Linux Enterprise Serverサブスクリプションの顧客をサポートするとしている。

 Microsoftは「GPL 3ライセンスの仲間ではない。その行動はいずれもGPL 3の契約当事者としての立場を受け入れ、そのようなライセンスの下で法的義務を負っていると誤って解釈されるべきではない」とMicrosoftの知的財産・ライセンス副社長ホレーショ・グティエレス氏は語る。

 FSFなどがGPL 3に関連するMicrosoftの法的立場と義務に疑いを投げかけるコメントを出したことで、同社は自身の姿勢を明確にする必要があると判断した。

 「MicrosoftがNovellとの相互運用契約の下でNovellサポートサービスの証明書を配布していることが、GPL 3ライセンスを受け入れたことになるという主張もあるが、われわれはこのような主張に、契約および知財関連法による妥当な根拠があるとは考えていない」とグティエレス氏は5日の声明文で述べている。

 「事実、サポート証明書の配布も含め、Novellとの契約のいかなる側面についても、当社には、GPLの下でのライセンスは不要だと確信している。たとえNovellが今後、GPL 3コードの配布を選んだとしてもだ。さらに当社は、GPL 3の下で、あるいはその結果として特許権を暗示あるいは明示することを認めない。GPL 3ライセンサーには、いかなる方法でもMicrosoftを代表したり、拘束する権限はない」

 FSFは、MicrosoftがNovellと交わした特許契約および訴訟免責契約にGPL 3は適用されるが、Microsoftが販売し、顧客に提供するSUSE Linux Enterprise Server(SLES)証明書が特許の脅威を弱めるとの希望を持っていると主張している。

 しかし、この問題に関する疑いや法的議論を避けるために、MicrosoftはSLES証明書でGPL 3の下でライセンスされるあらゆるコードのサポートとアップデートをカバーしないことにした。「状況をつぶさに調べ、今後この証明書の範囲を拡大するかどうか決める」とグティエレス氏は言う。

 Microsoftがこれらの証明書をどう変更しようと、NovellはGPL 3の下でライセンスされるコンポーネントを含む、完全な機能を備えたSLESの配布を続けるとNovell広報担当のブルース・ロウリー氏は語る。

 これはつまり、NovellはGPL 3の下でライセンスされる技術をサポートするという意味だと同氏は語り、今後Microsoftの証明書からLinuxを手に入れる顧客には、Microsoftの証明書の条件にかかわらず、通常のSLESサブスクリプションを提供すると述べた。

 「Novellは今後も顧客のニーズを第一に考え、彼らが最新版のSUSE Linux Enterpriseをビジネスに活用できるようにする。既にMicrosoftから証明書を受け取った顧客はその影響は受けない。この証明書はGPL 3発行前に完全に履行されたからだ」(同氏)

 Microsoftの証明書の変更には、両社の契約の範囲を狭めるもの、将来の見込み顧客にとってSLESの魅力を損なうものはないと同氏は語る。顧客は、たとえSLESに今後GPL 3技術が盛り込まれることがあっても、同製品の最新版を受け取るという。

 Microsoftのグティエレス氏は、同社がNovell、Xandros、Linspireと結んだ契約はGPL 3の影響を受けないと語った。「MicrosoftとNovellがそれぞれの顧客に提供する特許の契約は変わっていないし、以前と同じように適用され続ける」

 「当社とNovell、その他Linuxプラットフォーム・デスクトップベンダーとの提携は、依然として強力だ。その契約で定められている、彼らとの間に築いた知財の架け橋は変わらない。特に、仮想化、標準ベースのシステム管理、ID相互運用、文書フォーマット変換ツールの共同開発など、Novellとの技術・事業協力はこの先も全力で進める」(同氏)

 Microsoftは依然、混在環境で働く顧客のために相互運用性を向上させ、知的財産の保証を与えるためにオープンソースソフトコミュニティーとの協力に力を入れていると同氏は言う。

 だがMicrosoft広報担当者は、この点に関してRed Hatと話し合っているかどうかを明かすことを避けた。Red Hatは先にMicrosoftと相互運用性の問題について話し合う意向を表明した

 だがRed Hatは、顧客の問題を解決することを目標に、話し合いを純粋にWindowsとRed Hat Linuxの相互運用性だけに限定したい考えだ。「Microsoftの人たちと、知的財産など無関係な条件を付けることなく、2つのOSのことや、協力して顧客の問題を解決する方法について話し合いたい」とRed Hatのエンジニアリング上級副社長ポール・コーミア氏は話していた。

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