忘れられたWii対応? Flashパッチのバージョン番号に混乱

Kaspersky Labによると、Adobeのセキュリティ情報にWiiについての記載はなく、忘れられているようだという。

» 2007年07月24日 10時30分 公開
[ITmedia]

 Adobe Flash Playerの脆弱性の影響で任天堂のゲーム機「Wii」がフリーズしてしまう問題について、ロシアのセキュリティ企業Kaspersky Labは、Adobeのパッチのバージョン番号に混乱があり、Wiiの脆弱性は解消されていないと指摘した。

 この問題はSymantecが報告したもので、OperaブラウザのFlash対応に起因する。Kasperskyでは検証のため、Wiiがクラッシュする状況を再現。最新状態のWiiでFlash Playerのバージョン情報をチェックしたところ、「7.0.70.0」がインストールされていると表示された。

 しかしAdobeのセキュリティ情報によれば、問題の脆弱性の影響を受けるのは「7.0.69.0」とそれ以前のバージョンであり、7.0.70.0では問題が修正されたと明記されている。

 Kasperskyによると、WiiのFlash Player 7.0.70.0は、ほかのプラットフォーム用の7.0.70.0よりも前の日付になっており、同じものでないことは明らかだという。AdobeのサイトにWiiについての記載はなく、Wiiのことは忘れられているようだという。

 現時点でWiiを狙ったマルウェアは存在しないが、Web閲覧でDoS(サービス妨害)を誘発される可能性がある状況に変わりはない。AdobeがWii向けのアップデートをリリースしてくれることを願うばかりだが、本当の責任はOperaや任天堂にあるのかもしれないとKasperskyは述べている。

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