Winnyファイル保持者のアドレス特定ツール、Share対応版がリリース

フォティーンフォティ技術研究所(FFR)はShareネットワークでのファイル発信者を特定する情報漏えい対応ツールを発売する。

» 2007年10月15日 18時24分 公開
[ITmedia]

 セキュリティベンダーのフォティーンフォティ技術研究所(FFR)は10月15日、P2Pファイル交換ソフト「Share」ネットワークにおいて、任意の流出ファイルを保持するコンピュータのIPアドレスを特定するツール「Share Radar」を発表、16日より販売を開始する。同社が9月に発売したWinnyネットワークを可視化する「Winny Radar」のShare対応版で、Shareによる情報漏えい事件が発生したユーザー企業などの事後対策に活用できる。

 Share Radarは、Winny同様、匿名性の高いShareのP2Pネットワークにおいて流出したファイルの保持者を特定するためのツール。暴露ウイルス感染などによりファイルがノード(Shareネットワーク上のコンピュータ)間で拡散するという情報流出被害の拡大を防ぐための対策を支援する。Shareプロトコルの暗号を復号しながら、ノードが保持するファイルの名前やIPアドレス、ハッシュ値といった所在を特定するキー情報を収集、検索することで、特定のファイルを保持するノードのIPアドレスの情報を絞り込んでいく機能を提供する。

 同製品は、情報漏えいによる事後対策を行うユーザー企業向けの「End User Edition」と、サービスプロバイダーが第三者に対する事後対策コンサルティングやデータ提供などのサービスに利用するための「Service Provider Edition」の2種類がある。価格はいずれも200万円で、Linuxシステム上で動作する。

 なお、製品の開発に協力したクロスワープ社のP2Pネットワーク監視サービス「P2P FINDER」にShare Radarの技術が使われている。サービスはShareのほか、WinMX、Winnyに対応済み。FFRとクロスワープの両社は、今後もP2P監視技術の強化/改善を行っていくとしている。

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