IPAの月例リポート、ワンクリック詐欺被害が「過去最悪」に

情報処理推進機構(IPA)は2007年10月のウイルス/不正アクセス届出状況を発表。ワンクリック不正請求による相談件数が過去最高となったと伝えている。

» 2007年11月02日 16時22分 公開
[ITmedia]

 情報処理推進機構(IPA)は11月2日、2007年10月におけるコンピュータウイルス/不正アクセスの動向をまとめ、公表した。Webの画像をクリックしただけで料金を不正請求されるワンクリック詐欺の届け出件数が過去最高になったという。

 IPAによると、10月のウイルス検出数は9月の約44万個から15.2%増の約50万個、届け出件数は前月とほぼ同水準の2419件。検出数は引き続き「W32/Netsky」の44万個で、2位の「W32/Looked」約2.5万個に大差をつけトップとなった。

 不正アクセスについては、10月の届け出は10件、うち被害があったのは9件。被害届け出の内訳は、侵入3件、DoS(サービス妨害)攻撃1件、アドレス詐称2件など。内容は、外部サイトへの攻撃の踏み台にされる、フィッシング詐欺サイトのコンテンツを設置されるといったものだった。

画像 ワンクリック詐欺の請求書例(IPAより)
画像 ワンクリック詐欺による不正請求の相談件数推移(IPAより)

 また、10月にIPAに寄せられた相談の中でもっとも多かったのが「ワンクリック不正請求」についてのもので、相談件数369件は、それまで最高だった8月の330件を抜き、「最悪値」を記録した。IPAは「ユーザー自身の興味本位による操作がワンクリック詐欺被害を招いている」として、ユーザーに改めて注意を喚起している。

 そのほか、偽のセキュリティ対策ソフトの押し売りに関するものが16件、Winnyに関する相談が11件と、いずれも9月の相談件数などが寄せられている。

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