IBMがLotusphere 2008でSMB市場をターゲットにしたオールインワンアプライアンスサーバ、「Lotus Foundations」を発表、併せてSaaSとして提供される「Bluehouse」の限定的なβサービスを開始していることも明らかにした。
IBMは1月21日、フロリダ州オーランドのウォルトディズニーワールドで開催中の「Lotusphere 2008」カンファレンスで、中堅および中小企業(SMB)市場をターゲットにした「Lotus Foundations」を発表、併せてSaaSとして提供される「Bluehouse」の限定的なβサービスを開始していることも明らかにした。IBMが新興のSaaS市場に本格参入するのは初めてだ。
オープニングの基調講演では、派手なファンファーレとともにLotus FoundationsとBluehouseが紹介され、その力の入れようが分かる。
IBM Lotusソフトウェア部門のGMを務めるマイケル・ローディング氏は、「中堅・中小も大企業と同じ悩みを抱えている。成長に向けた最優先課題はコラボレーションだ」と話す。
Lotus Foundationsは、先週18日に買収したNet Integration Technologiesのアプライアンスサーバを衣替えしたもの。Lotus Dominoの電子メールとコラボレーション、ファイル管理、ディレクトリサービス、ファイアウォール、バックアップ&リカバリー、およびオフィススイートのSymphonyという、中堅および中小企業のオフィスで必要となる機能をコンパクトな筐体のサーバにプリインストールしている。Linuxベースの自律型OSである「Nitix」(ニティックス)を採用しており、面倒な管理が不要なのが最大の特徴だ。専任のIT管理者がいないか、あるいはごく限られたIT管理者しかいない500人未満のSMBに向けてパートナー経由で販売されるという。
現行のNet Integration Technologiesの製品でもDominoが採用されており、第1四半期中の買収完了を待ってすぐにもLotusブランドに切り替えられそうだ。
ちなみにNet Integration Technologiesの製品は、日本国内でもNTTデータ先端技術が日本語化し、昨年7月から「コリドラボックス」の名称で販売されている。
Lotus Foundationsの価格は未定だが、コリドラボックスの参考価格は、20ユーザーで50万円程度からとなっている。
IBMとしては初めて本格的に取り組むSaaS、「Bluehouse」もユニークだ。
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