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» 2008年02月13日 01時07分 UPDATE

Linux Hacks:ratpoison――X用コマンドラインインタフェース

コマンドラインの効率性とXの良さを組み合わせられる、ratpoisonというGNU Screenに似たキーボードドリブンインタフェースを持つウィンドウマネージャを紹介しよう。作業に集中したい方にはお勧めだ。

[Paul-Boren,Open Tech Press]
SourceForge.JP Magazine

 KDEGNOMEのようなデスクトップ環境は、コンピュータユーザーにとって使いやすいが、デスクトップ環境が統合されればされるほど、誰かほかの人のためにデザインされたグラフィカルインタフェースを押し付けられているように思うこともある。

 マウスばかり使って同じことをしているうちに、それがいやになってくることもある。アプリケーションによってはキーボードショートカットで操作効率を上げることができるものもあるが、KDEもGNOMEもキーボード操作にはあまり向いていない。幸い、コマンドラインの効率性とX Window Systemの良さを組み合わせられる、ratpoisonというウインドウマネージャがある。

 ratpoisonウインドウマネージャには、GNU Screenに似たキーボードドリブンインタフェースがある。これは、ウインドウ、それもウインドウ全体を表示する方式を取り、ウインドウ以外のものは表示しない。境界線もタイトルバーもない。ウインドウはディスプレイに最大表示される。

インストール

 ratpoisonには大きなライブラリ依存がないので、インストールはかなり単純だ。まずダウンロードして圧縮ファイルを展開する。インストールには、標準のconfigure、make、それにmake installをするためにsuを行う。makeコマンドでシステム上のreadlineヘッダファイルを見つけられない場合、configureヘルプで解説されているdisable-historyオプションを使用する。

 インストール後、コマンドプロンプトでwhich ratpoisonと入力すると、アプリケーションのパスを確認できる。仮想ターミナルからstartxに続いてratpoisonの完全パスを入力することで、ratpoisonを動作させる。グラフィカルログインのあるシステムの場合、デフォルトの表示がアクティブになっていることもあるので、その場合はstartx /path/to/ratpoison--:1のように入力して始める必要がある。

 ポイントしてクリックするやり方の方になじんでいる人は、右上隅に表示される"Welcome to ratpoison! Hit `C-t ?' for help."というスタートアップメッセージにほっとするだろう。コントロールキーを押しながらtを押すことが、ratpoisonのコマンドキーだ(これを押すとポインタが四角になる)。このキー操作をしてから各種ratpoisonコマンドを入力することで、アプリケーションで処理するキー操作とratpoisonコマンドを区別する。では、?とタイプしてヘルプを表示してみよう。

 ヘルプ画面には、ratpoisonのキーバインディングの一覧が表示される。各キーバインディングの後に完全なコマンド名が表示されている。これらのコマンドは、コロンプロンプトで入力できる。例えば、C-t :を押してhelp rootと入力してヘルプを表示することもできる。リストの最後の方には、幾つか同じコマンドが表示されている。例えば、ratpoisonのバージョンは、C-t vでもC-t C-vでも表示できる。これは、急いで入力したときにエラーメッセージが出るわずらわしさを避けるために用意されている。

ウインドウとフレームの管理

 ratpoisonのインタフェースに慣れるには少し時間がかかる。ratpoisonでウインドウを管理する方法は、C-t wで確認できる。画面上部のProgram Barでは、各ウインドウのタイトルの左に番号が表示されている。C-tの後にこの番号を入力すると、対応するウインドウが表示される。C-t 0、C-t 1、C-t 2のように入力してウインドウを順番に表示することもできるが、別の方法もある。次のウインドウを表示するには、C-t n、C-t Enter、C-t < space >のいずれかの方法が使える。前のウインドウに戻るには、C-t pを使う。C-t kは現在のウインドウを削除し、C-t -はウインドウを非表示にする。1つのアプリケーションが複数のウインドウで実行されている場合は、まぎらわしいこともある。特定のウインドウの情報を表示するにはC-t iを使用する。

 同時に複数のウインドウを表示するにはどうするか。複数のフレームに分割して表示することができる。C-t sで画面を上下2つのフレームに分割できる。フレームの数よりウインドウの数が多い場合は、表示しきれないウインドウが出てくる。その場合も、C-t Enterでほかのウインドウを順に表示でき、C-t Tabで現在のフレームのフォーカスを切り替えることができる。C-t Sは、1つのフレームを左右2つのフレームに分割する。多くのフレームを使えば多くのウインドウを同時に表示できる。C-t fを使うと各フレームの番号を確認できる。即座に目的の番号を入力すれば、現在のフレームがその番号に対応するフレームに切り替わる。C-t Fは現在のフレームを表示する。C-t Rはフレームを削除し、C-t Qは現在のフレームを除くすべてのフレームを削除する。

簡素なのが一番

 ratpoisonの主開発者ショーン・ベットらは、ratpoisonをデスクトップフレームワークと互換性を持たせるようにはしなかった。それでもほとんどのアプリケーションが、マウスを要するものかどうかにかかわらず、ratpoisonで動作する。さらに柔軟性を持たせるために、ratpoisonでは、tmpwmコマンドで別のウインドウマネージャを開くことができる。GIMPのようなマルチウインドウアプリケーションを操作するにはたいへん便利だ。

 詳細は、このプロジェクトの優れたドキュメントを参照のこと。ratpoisonをデフォルトのウインドウマネージャにするには、.xinitrcファイルの末尾にexec ratpoisonを入力して、しばらくどうなるか見てみよう。

 ウインドウの操作方法を新たに見つけるのはうれしいことだ。キーボードの方が好きなXユーザーにとっては、ratpoisonは便利なコマンドラインインタフェースである。

Paul Boren―現在アトランタ在住の民間エンジニア。 楽しみは、Atlanta Linux Enthusiastsの仲間と話すことと、オープンソースソフトウェアを使うこと。


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