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» 2008年02月15日 16時26分 UPDATE

多くのIT管理者は、まだ“仮想化”に慎重

ある調査では、仮想化技術を効果的に活用していると考えている回答者は半数にも満たなかった。

[Chris Preimesberger,eWEEK]
eWEEK

 多くの企業のIT部門では、データセンターでの仮想化は既に実験・検証段階を終えたが、大手企業のCIO(最高情報責任者)の大多数は依然として、日常業務で同技術を利用するのに慎重なようだ。

 2月12日に米国で公表された調査によると、世界各国の大企業の54%は、自社の仮想サーバ環境の管理を優先度の高いIT業務として位置付けている。しかし仮想サーバ環境をきちんと管理できていると考えている企業は45%にすぎなかった。

 米国、EMEA(欧州、中東、アフリカ)およびAPAC(アジア太平洋地域)における年商2億5000万ドル以上の企業のCIOなどのIT上級幹部300人を対象に行われたこの調査では、サーバ、ストレージおよびアプリケーションが仮想化の対象として最も重要な分野であることが明らかになった。その中でも特に成功しているのがストレージの仮想化の分野だと回答者らは答えた。

 56%の回答者がサーバ仮想化の管理に複数のプラットフォーム/ベンダーを利用していると答えたのに対し、1つのプラットフォームで標準化していると答えたのは35%だった。また、68%の回答者が、マルチプラットフォームの仮想環境あるいは物理環境の管理を一元化する重要性は非常に高いと答えている。

 StorageIOのオーナーで同社の主席アナリストを務めるグレッグ・シュルツ氏は米eWEEKの取材に対し、「この調査の結果は、この時期にニューイングランドにノーイースター(強い北東風)が吹くのと同じく、大して驚くようなことではない」と話している。

 「そうとはいえ、サーバ仮想化の最初の波がどの方向にどんなふうに進んでいるかに注目すると、統合に向かっていることが分かる。多くの場合、これは仮想化全般の進化に沿った長期的な戦略的アプローチというよりも、戦術的な動きという性格が強い」とシュルツ氏は話す。

 シュルツ氏によると、仮想化がデータセンターの日常業務をサポートするための管理レイヤとして使用されるのが長期的なアプローチであり、単に統合のための技術として用いるのであれば短期的な視点に立った利用であるという。

 「重要なのは、仮想化管理をコントロールする者がベンダーロックインをコントロールすることになるということだ」とシュルツ氏は指摘する。「それで構わないというのであれば、CA、Hewlett-Packard、IBMといった単一ベンダーが素晴らしいプラットフォームを提供してくれるだろう。しかし、何を要求するかという点については注意が必要だ」。

 ソフトウェア管理プロバイダーのCAがスポンサーとなって独立機関が実施した今回の調査では、仮想サーバ環境を管理する上で最も重要視されている機能がパフォーマンス/利用率、セキュリティ、自動化であることが分かった。また、サーバ仮想化プロジェクトの最大の成果としては、ハードウェアのプロビジョニングとソフトウェアの配備が容易になったこと、開発・テスト環境の柔軟性の向上、システムパフォーマンスの最適化が挙げられている。

 サーバ仮想化プロジェクトを管理する上で最大の課題とされているのがセキュリティである。

 投資効果(ROI)の測定も、仮想化管理における重要な課題である。各国の企業の回答者のうち、仮想化ソリューションのROIを測定する手段があると答えたのは28%にすぎなかったが、自社が仮想化投資から最大限の効果を引き出していると考えているという回答は51%に上った。

 調査結果の要約はこちらにある。

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