マイクロソフトが技術者支援を強化、「Power to the PRO Next」を開始

マイクロソフトは3月5日、IT技術者向けの支援活動を強化すると発表した。これまでの支援活動「Power to the PRO」を「Power to the PRO Next」として強化する。

» 2008年03月06日 22時29分 公開
[怒賀新也,ITmedia]

 マイクロソフトは3月5日、IT技術者向けの支援活動を強化すると発表した。

 これまでの支援活動「Power to the PRO」を「Power to the PRO Next」として強化する。具体的には、新たな取り組みとして「技術資料の提供内容の拡充」「問題解決に役立つサービス」「中小規模企業のIT技術者向けの情報提供」を実施する。同社デベロッパー&プラットフォーム統括本部ITエンジニアテクノロジー推進本部の本部長を務める森田益成氏に話を聞いた。

マイクロソフトの製品を使っているが「マインドシェア」が低いような技術者にマイクロソフトの製品の良さを分かってもらいたいという森田氏

技術資料の充実

 技術資料の提供内容の拡充について、マイクロソフトはユーザーから、より多くの技術情報の日本語化や、製品の使い方、運用方法、保全に役立つ多種多様なコンテンツの品ぞろえなどの要望を受けているという。オンラインでの情報の検索性も改善が求められている。

 具体的には、MSDNオンラインやTechNetオンライン上の日本語文書の充実を図る。2008年9月までの6カ月で約1万ページの技術コンテンツを提供する。特に製品の導入、開発や展開などに役立つ情報を強化する。

 MSDNオンラインとTechNetオンラインのプラットフォームも改善する。2008年9月を目途に現在のMSDNオンラインおよびTechNetオンラインのWebサイトを刷新し、新しいユーザーインタフェースの提供、検索性を向上させ、サポート技術情報と連携させる。

 技術書籍のラインアップも充実させる。マイクロソフト公式技術解説書を発行するMS Pressを通じて、今後1年間でVisual Studio 2008、Silverlightなど新しい製品や技術を中心に約20タイトルの書籍を追加で出版する。通常通りに発行する50タイトルに加えて、書籍は計70タイトルになる。

問題解決に役立つサービス

 TechNet/MSDNフォーラムと「答えてねっと for Business」を通じて、気軽に質問や相談ができる機会を提供する。3月5日から、マイクロソフトの技術サポート部門のエンジニア5名を専属として配置し、IT技術者からの質問にフォーラムの場を通じて回答する。

 また、IT技術者が必要とする情報に早くたどりつけるよう情報検索サービスの提供範囲を拡大する。IM(インスタントメッセージング)を利用し、IT技術者の必要とする情報の所在をチャット形式で知らせるサービスを2008年6月までに開始する。

中小規模の企業のIT技術者支援

 中小規模の企業に所属するIT技術者を対象に技術支援サービスを拡充する。2008年4月に、中小規模の企業のITエンジニアに対して、技術情報の提供、セミナーの開催、気軽に相談が可能な専用の窓口の設置などを行う予定だ。

 これまで、中小規模のIT技術者への支援の大半がオンラインを通じたものとなっており、特に中小規模の企業や地方に組織を置く企業への対応や支援が十分ではなかったとしている。

 なお、マイクロソフトは2006年8月から、ITの評価、導入、運用管理などに携わるIT技術者の日々の業務を支援することを目的とした無償の支援活動を「Power to the PRO」として展開していた。具体的には、IT技術者のビジネス環境やスキルを向上することを目指し、MSDNによるオンラインを通じた技術情報の提供、セミナーやイベントなどを通じた直接的な技術習得機会の提供、認定資格制度の運営とトレーニングプログラムの提供を通じたスキルアップ支援、オンラインコミュニティの運営とコミュニティー支援団体との連携を実施している。

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