MSヒューストン社長「PLAN-Jの総仕上げはオフィスと家庭」

マイクロソフトは7月9日、同社の2008年度の経営方針説明会を開催し、ダレン・ヒューストン社長と樋口泰行COOのトップ2人による運営体制を発表した。

» 2007年07月09日 18時58分 公開
[柿沼雄一郎,ITmedia]

 マイクロソフトは7月9日、同社の2008年度となる2007年7月1日からの新年度の経営方針説明会を開催、ダレン・ヒューストン社長と樋口泰行COOのトップ2人による運営体制を発表した。

 マイクロソフトの新しい会計年度は、7月1日より翌年6月30日までとなる。7月9日、新年度経営方針説明会で壇上に立ったダレン・ヒューストン社長は、「日本市場へのコミットメントを盛り込んだPLAN-Jも、いよいよ3年目となった。今年はその総仕上げの年にしたい」と意欲を見せる。

ダレン・ヒューストン代表執行役 社長

 社内調査による顧客満足度の向上やよりよいパートナーシップの確立など、「ここまでの進捗には大変満足している」としながらもヒューストン氏は、PLAN-Jにおける最後の砦としてオフィスと家庭における生産性向上を狙っていくことを明らかにした。そのための体制として、ヒューストン氏がデジタルライフスタイル分野(コンシューマー向け)に、そして樋口氏がデジタルワークスタイル分野(企業・法人向け)にコミットして施策を進めていく方針を打ち出した。

樋口泰行代表執行役 兼 COO 兼 ゼネラルビジネス担当

 樋口氏が統括するデジタルワークスタイル分野は、執行役専務エンタープライズビジネス担当の平井康文氏を筆頭に、法人および公共向けビジネスを担当する。樋口氏は「顧客の視点」に立つことを重要視するとして、特に「品質」に対して世界的にも高いレベルの要求を持つ日本のユーザーに対して、社内に新たに品質担当責任者を置いて対応ししていくことを明らかにした。

 品質について樋口氏は、「まず製品自体の品質と、それをソリューションとして適用した時の作りこみの品質。そして万一トラブルなどが起きたときの対応の質」と定義し、これらすべてにおいて会社として責任を持つ体制を作ることを宣言した。今年度、早期段階で実施していくという。加えて、検証活動や製品開発におけるフィードバック作業などについても、より厚みを持たせた施策を打っていくという。

 一方のダレン氏はデジタルライフスタイルについて、「この分野では日本のユーザーは先進的だ。ユーザーのVista PCの70%以上がPremiumエディションであることもそれを証明している。こうしたユーザーはインターネットや携帯電話などを利用した接続性を求めている」という。この接続性とはオンラインにおけるさまざまなサービスを指しており、安全に安心して利用できるネットワークを実現すること、そして「ソフトウェア+サービス」によるエクスペリエンスを提供していくことが重要であるとした。

 この2つの成長エンジンで、「PLAN-J」の3年目に賭けるマイクロソフト。その成果を十分に出すための策略はそろったようだ。

マイクロソフトの新組織体制

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