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» 2008年05月14日 08時00分 UPDATE

悲しき女子ヘルプデスク物語:やっぱりネコがうらやましい (1/3)

ある寒い休日の朝、後輩からのヘルプコールでたたき起こされるわたし。ああ、我が家のネコは、まだぬくぬくと布団の中だというのに……。

[鐙貴絵,ITmedia]

「悲しき女子ヘルプデスク物語」(再編集版)が電子書籍になりました。主要電子書店で発売中です。


ネコ、それは悪魔の誘惑

okute.jpg イラスト:本橋ゆうこ

 今年の冬はやけに寒かった。わたしが暮らす関西でも、何度となく雪がチラついていた(ちらついているだけでなく、うっすらと積もる日もあった)。寒い朝に布団から抜け出すことが、どれだけ辛いことか。しかも我が家には、その布団から抜け出す勇気をさらに萎えさせてしまうヤツがいる。ネコだ。

 そもそもネコは、寒いのが苦手。うちのもそうで、冬になるとわたしの布団に入ってきて、一緒に寝起きしている。冬のネコは、まさに生きた湯たんぽである。しかも、その毛皮が最高に気持ちいい。お互いに暖かく寝られるのはいいのだが、このネコ湯たんぽ、朝には悪魔のような存在に変わる。気持ちよすぎて起きたくなくなるのよね。それでも普段は心を鬼にして、えいやっと掛け声をかけて布団から這い出すのだが、休日などは、この悪魔の誘惑に負けてしまう。ごめん、あと30分。

 そんな冬の日曜日。例によってネコ湯たんぽを抱きしめながらまどろんでいると、突然、枕もとの携帯電話が鳴った。あ、着信だ! と気が付いて飛び起きて、発信者を確認すると大学時代からの後輩からだった(仮にA子とする)。うーん、もうちょっと寝ていたかったんだけどなぁ。

A子 せんぱいー助けてー。

わたし おはよ。日曜日なのに朝早いね。

A子 もう10時ですよぉ。先輩が朝寝坊なんですー。

わたし はいはい。で、どうしたの?

A子 メールの添付ファイルが開かないんですー。

 この後輩、ハスキーボイスの上に、声のトーンがかなり高い。そのおかげで、すっかり目が覚めてしまった。

 わたしのように企業の情報システム部でヘルプデスク業務についていると、周囲の人間からは何かと重宝される。困ったときの何とやら、とばかりに電話がかかってきたり、パソコン持参で直接自宅までやってきたり。ちなみに電話をしてきたA子は、大の機械オンチである。自分で何とかしよう……というつもりはハナからないらしい。

わたし 1時間くらいで行くから、ちょっと待っててね。

A子 すみませんーお世話かけますー。

 ああ、なんて後輩思いのわたし。

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