「第三次世界大戦が始まった」――スパムメールが大流行Storm Wormが新手の攻撃

悪質なサイトは巨大なキノコ雲の画像を使った動画再生画面を表示し、クリックを促す。

» 2008年07月10日 08時53分 公開
[ITmedia]

 「米軍がイランに進攻」「第三次世界大戦が始まった」など、米国とイランの政治的緊張に便乗したショッキングな件名のスパムメールが出現した。季節行事や時事問題に乗じて感染を広げてきたマルウェアStorm Wormの新たな手口だと伝えられている。

 US-CERTやセキュリティ各社が7月9日に一斉に伝えたところでは、問題のメールは「The beginning of The World War III」「US Army invaded Iran」などの件名で出回っており、本文に記載されたリンクをクリックすると悪質なサイトにつながる。

リンク先の悪質サイト(McAfeeより)

 このサイトは巨大なキノコ雲の画像を使った動画再生画面を表示。「第三次世界大戦の始まりを写した動画が見られる」と称してクリックを促している。

 動画のリンクをクリックすると「iran_occupation.exe」というファイルが、バナー広告をクリックすると「form.exe」というファイルがそれぞれ実行され、トロイの木馬に感染する。さらに、「ind.php」にリンクさせた不正iframeも隠されている。

 ただし文面ではイランの首都テヘランを「Tehran」ではなくTegeran」とつづるなど、スペルミスが多数あるという。

 Storm Wormは過去にも戦争をテーマにしてユーザーをつろうとしたことがある。かつて「Nuclear WAR in USA!」(米国で核戦争)という件名を使ったことから米McAfeeではStorm Wormでなく「Nuwar」の名称を使っている。

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