コラム
» 2008年08月29日 13時10分 UPDATE

Next Wave:ランキングで見る日本の「ベンチャー不在」 (1/2)

いろいろな経済、産業関連のデータで作られたランキングを分析すると、各国の経済状況が見えてくる。その中で日本の状況を見てみるとその特異な姿が見えてくる。

[幾留浩一郎,ITmedia]

全体に利益が薄い日本企業

 経済誌のForbesは世の中のいろいろなことを調査集計してランキングを作っているが、その中に世界中のトップ企業を集計した「The Global 2000」がある。世界中の主要企業の業績を採点、ランキングし上位2000社の年間の売上げ、利益、資産、それに時価総額の4つの項目を公開したリストである。いわば企業の世界名鑑であり、それぞれの国を代表するそうそうたるトップ企業ばかりである。このデータをさらに分析すると世界的な動向が具体的に分かるのでとても面白い。

 最新は2008年の4月時点のものであるが、ランキングに入っている2000社の国別企業数では、米国598社、日本259社、英国116社、中国70社、フランス67社、カナダ59社、ドイツ59社、韓国52社となっている。2000社の売り上げ合計は27兆ドル(約3000兆円)でそのうち3分の1にあたる10兆ドルが米国企業、次いで日本が3.6兆ドルとなり、日米の企業で総額の約半分に相当する。世界の国別のGDPとも似たような傾向となっている。

 全2000社のデータを、国別に集計し売上総額の高いほうから12カ国を選び、平均売上げ、平均利益、平均時価総額を算出すると下の表のようになる。

 企業は業種ごとにかなり違いがあるために、個々にはに比較をすることは難しいが、ランキングの上位の国々には、ある程度十分な数の産業種別と、それぞれの産業界を代表する十分な数の企業が含まれているようなので、統計的にはそれぞれの国の特徴が表われているように思える。

nextwave0829hyou_1.jpg Forbes「The Global 2000」より作成

 この結果をみると、日本の場合は「利益」が際立って低いことが分かる。企業だけでなく国全体で効率が悪い状態と言えるのではないだろうか。

 時価総額の平均値も極端に低い。これはその国の証券市場自体の指標でもあるが、時価総額には将来に対する期待値も含まれているとするなら、日本に対する期待値はかなり低いといえる。それに対して中国は平均時価総額が売上額や利益に比較して異常に高いのでバブル的な状態ではないかと思える。

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