コラム
» 2008年11月04日 10時40分 UPDATE

Weekly Memo:今こそクラウドサービスをビジネスチャンスに (1/2)

このところの世界的な景気減速で、企業向けITビジネスの今後はどうなるのか。先週、大手ITベンダーが発表した直近の四半期決算での通期見通しをもとに探ってみた。

[松岡功,ITmedia]

下期はどうなる? 企業向けITビジネス

 「9月に入って金融不安がより深刻化し、欧米を中心として景気の後退色が急速に強まってきた。国内においても企業収益の悪化や個人消費の低迷など、先行き不透明感が高まっている」

 富士通の加藤和彦 経営執行役上席常務CFO(最高財務責任者)は、10月29日に開いた2008年度中間決算会見でこう前置きしたうえで、7月に公表した同年度の連結業績予想の下方修正を明らかにした。

 修正後の予想は、売上高が5兆500億円(7月時は5兆3500億円、前年度実績は5兆3308億円)、営業利益が1500億円(同2200億円、同2049億円)。7月時では増収増益の予想だったが、今回の下方修正で減収減益を見込まざるをえなくなった。

 ただし、その要因はパソコン、携帯電話、HDD、LSI、電子部品などの市況悪化による減少を想定したもので、中間期決算で堅調だった企業向けITビジネス(同社でいうテクノロジーソリューション)については、売上高を若干修正しただけで、営業利益2100億円(前年度実績は1801億円)の増益予想は据え置いた。

 企業向けITビジネスが通期も堅調に推移すると見込んでいるのは、NECも同じだ。同社も富士通と同じく7月に公表した2008年度の連結業績予想を下方修正しており、7月時の増収増益予想から減収減益を見込む格好となった。ただし、その要因は移動通信向けネットワーク事業や携帯電話、半導体関連事業の不振によるもので、企業向けITビジネスの中核であるSIおよびITサービス事業は前年度比3.3%増、ITプロダクト事業は同2.2%増の増収、さらに営業利益もともに増益を予想している。

weekly_nec.jpgfujitsu それぞれの決算会見に臨むNECの小野隆男 取締役執行役員常務(左)と富士通の加藤和彦 経営執行役上席常務CFO(右)

 両事業の今後の動向について、NECの小野隆男 取締役執行役員常務は10月30日に行った決算会見で、「SIおよびITサービス事業については、金融分野以外は引き続きIT投資が堅調に推移するとみている。とくにセキュリティ、コンプライアンス、経営効率化などに対するニーズが底堅い。またITプロダクト事業は、前年度下期から基幹サーバなどが好調に推移しており、今年度下期もその流れを持続できるとみている」と語った。

 ちなみに会見では、「金融分野以外は引き続きIT投資が堅調に推移する」との見方に対し、「楽観的過ぎるのでは」との質問が飛んだが、小野常務は「実際の受注状況を踏まえたもの。今年度下期は堅調に推移すると、かなり自信を持っていえる」と強調した。

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