オブジェクト指向のPHPフレームワーク、「Yii Framework 1.0」がリリースされた。クロスサイトスクリプティングやクロスサイトリクエストフォージェリなどの攻撃に対応するセキュリティ機能を持つ。
PHPフレームワークプロジェクトのYii Frameworkは米国時間の12月3日、「Yii Framework 1.0」をリリースした。オブジェクト指向のプログラミングに基づいたコンポーネントベースが特徴で、大規模なWeb 2.0アプリケーションを容易に開発できるという。
Yiiは米Yii Softwareが支援するプロジェクトで、Webアプリケーションを開発できるPHP5ベースのフレームワーク。容易さ、効率性、拡張性を特徴とし、最適化したブートストラップファイル「Yiilite」の利用時に、1秒当たり最大427クエリを処理できる。バージョン1.0は初の安定版となる。
純粋なオブジェクト指向を特徴とし、モデルビューコントローラ(MVC)設計パターンを採用。プレゼンテーションとロジックを分離したWebプログラミングが可能という。Datebase Access Objects(DAO)、Active Recordのデータベース層を持つ。データキャッシュやページキャッシュ、フラグメントキャッシュ、ダイナミックコンテンツをサポートするレイヤードキャッシュスキームを採用し、アプリケーションのコードを変更することなくキャッシュストレージ媒体を変更できる。
JavaScriptライブラリのjQueryをサポートし、JavaScriptインタフェースを作成できるほか、オートコンプリート入力フィールドなどのウィジェットを提供する。セキュリティでは、クロスサイトスクリプティング(XSS)やクロスサイトリクエストフォージェリ(CSRF)などの攻撃に対応する機能を持つ。
Zend Frameworkなど、ほかの開発ツールで利用するコードをYiiアプリケーションに容易に統合できる。
Yii 1.0はBSD License(Berkeley Software Distribution License)の下、同プロジェクトのWebサイトで公開されている。
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