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» 2010年01月23日 00時00分 UPDATE

賢者の意志決定:誰も教えてくれない「Androidで食えるのか?」 (1/2)

Googleが先日リリースした「Nexus One」が象徴するように、Android搭載端末が増えている今日、iPhoneオンリーでいくかAndroidにも手を出すかはビジネス上の重要な分岐点である。本稿では、深津貴之氏によるNexus OneのレビューとAndroidを取り巻く重要な動きをお届けする。

[深津貴之,ITmedia]

 筆者は、昨年独立して会社を立ち上げ、自社製品のiPhoneアプリを売っている。DroidやNexus OneなどAndroid搭載端末が増えている今日、iPhoneオンリーでいくかAndroidにも手を出すかはビジネス上の重要な分岐点である。筆者は今後の動向を見極めるべく、Google Phoneこと、Nexus Oneを入手した。シアトルから送ってくださったMasuiさんに感謝しながら、以下、ざっと触ってみた雑感を中心にお届けする。

工業製品としてのNexus One

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 第一印象としては、とてもすばらしいでき。ボディーは金属と軟質プラスチックの組み合わせ。この軟質プラスチックの背面が、スベスベしながらも手に吸い付く感覚でiPhoneよりも手触りがエロイといえばイメージいただけるだろうか。

 強化ガラス(ゴリラガラス?)のタッチスクリーンの下には、Androidの標準ユーザーインタフェース(UI)である4ボタンがタッチセンサーで配置されている。ボタンのフィードバックは弱バイブとなっているが、ここは物理センサーの方がよかったかもしれない。

 特徴的なのは、乳白色のトラックボール。内部にLEDが搭載されており、アプリケーションのフィードバック時に点灯する。Macのスリープと同じといってしまえば身も蓋もないのだが、点滅のパラメータがほどよく調整されているのがよい。

 気になるのは易分解性。ハードウェアベンダーではないGoogleがHTCから出しているわけでメンテナンス性には不安が残る。ポケットに入るものだけに、トラックボールにゴミが詰まるという悲劇が、例えばAppleのMightyMouse以上に発生する予感がする。分解して掃除できない場合は、サポートストアがないため、トラブルになりそうだ。

UIとしてのNexus One

 Androidそのものに詳しくないので、AndroidとNexus Oneの切り分けができていないところもあるが雑感を……。

 全体として、インタラクティブ性に愛がない印象。何というか、普段アニメーションやエフェクトをメインにしてない人が、アニメーションの調整をした感があふれている。

 スクロールバーの実装などはそれが顕著だ。画面を指ではじいてスクロール、つまりiPhoneでいうフリックした場合、0.2〜0.3秒後にスクロールのアルゴリズムが切り替わっているようで、動きが2段階にがたつく。あるいはスライドのジェスチャーをキャンセルしたときの戻りのアクション実装を省略しているようなところも気になった。

 この印象をどう表現すべきか悩ましいが、「Flexコンテンツ系のガチなプログラマーに、無理矢理Flashの広告コンテンツをお願いして、大幅に動きのディレクションしたけど、いろいろ至らなかったときのイメージ」といえば少なくともFlasherにはご理解いただけるだろう。

 アプリごとに、統一されたマナーがあまりない点も少し気になる。基本操作的に4つのハードウェアボタンが必須なのだが、アプリの遷移と戻るボタンの関連づけに非明示的な部分があるので、少し混乱が起きやすいのではという印象も受けた。

アプリケーション

 SIMなしのNexus Oneだと、無料アプリしかダウンロードできないので、ここでは有料アプリの話は割愛する。

 全体的に、アベレージの品質レベルはiPhoneアプリよりもはるかに低い。やはりアプリに統一したマナーが見られにくい印象がある。ポジティブに考えればそれがAndroidの柔軟性なのかもしれないが、説明書なしに使えることを前提としたモバイルアプリではデメリットの方が多そうだ。

 一方で、ブラウザのできは素晴らしい。上述したAndroidレベルでのスクロールの実装が残念な感じだったり、ローディングバーが何故か左に2ピクセルずれてたりと、変なものが足を引っ張ってるとはいえ、それを補ってあまりあるレベルで作り込まれている。予測変換が結構優秀なのもポイントだ。

 非同期処理や、パイプラインというのだろうか、処理の一部をほかのアプリに委譲できる点はすばらしい。この辺りを活用すれば、さまざまなアプリの可能性が一気に広がるだろう。一方で気になるのは、バックグラウンドや複数アプリの管理などだ。ただ、この辺りは慣れで克服できる可能性も高いので、もう少し使い込んでみないと最終的な結論は下せない。

Flash Platformとして

 まだです。2010年中盤まで大人しく待ちましょう。

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