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» 2010年03月11日 11時30分 UPDATE

ドジっ娘リーダー奮闘記:賛成? 反対? チャレンジ新境地 (1/2)

安定して仕事できるということは、その仕事が成長期を過ぎて衰退期に入っているのかもしれません。では衰退を防ぐためにはどうすれば良いのか、しんこちゃんと一緒に考えましょう。

[小俣光之,ITmedia]

 新米リーダーしんこちゃんと先輩リーダー輩田さんは、会社のそばの定食屋にランチを食べに行きました。しんこちゃんはいつもの唐揚げ定食、輩田さんもいつものカツ丼(大盛り)です。

イラスト:本橋ゆうこ イラスト:本橋ゆうこ

しんこちゃん ここのお店、安くて美味しいんですけれど、いつも同じメニューなのが残念ですね。付け合わせもお味噌汁の具もいつも一緒、たまには違う味も食べてみたいなぁ。

輩田さん そうか? わたしはここのカツ丼なら毎日でもいいぞ。カツ丼食べて新米リーダーに勝つ! なんてな。カッカッカッカッカッ。

しんこちゃん ご機嫌のところ申し訳ないのですが、ちょっと相談に乗っていただけませんか? 先日とあるメンバーから「自分は新しいことにチャレンジするのがあまり好きではない。どちらかというと同じような仕事をずっと続けていたいのに、しんこリーダーから新しいことにチャレンジしろとドヤされてつらい」って言われちゃったんです。

輩田さん ほー、それは困ったねぇ。それで、しんこちゃんはどんなアドバイスをしたのかな?

しんこちゃん 「あなたも年を取るごとに待遇を良くしたいでしょう? それならできることも、より付加価値が高いことにしていかないと駄目なんじゃない?」という話をしました。でも、なんだかふに落ちないという顔をされてしまって。わたし、間違えたアドバイスをしたのでしょうか。

輩田さん 間違えてはいないけれどね。もう少し一般論から説明すると分かりやすかったかもしれないよ。例えば、どんなビジネスにもライフサイクルがあり、一般的に導入・成長・成熟・衰退と移り変わることは知っているよね。

しんこちゃん はい。製品でもサービスでも同じですね。

輩田さん そう、そして業界も例外ではないんだ。しんこちゃんは、わたしたちが携わっているシステム開発の仕事は、今どの段階にあると思うかな?

しんこちゃん 今どきITを使うのは当たり前ですから、成熟でしょうか。でもまだ新しい技術も生まれているから、成長かなぁ。

輩田さん そうだね。技術は成長しているとも言えるけれど、業界はすでに成熟しているとも言える。そうすると、この業界はこの先どういう状況になるのかな?

しんこちゃん 成熟から衰退に向かうのですから、納期や価格競争が激化して商売をしにくくなります。

輩田さん そうだ! しんこちゃん、さえてるぞ。まずはこの点をしっかりメンバーに理解してもらわなければならないね。普通に仕事をしていれば食っていけた時代から、このままでは食えなくなる時代に今わたしたちは直面している。ITの需要が減るわけではないけれど、開発の仕事はもうけにくくなる。では、そんな時代にわたしたちはどうすればいいかな?

しんこちゃん このままでは駄目になってしまいます。他社と違うところを狙っていかないといけません。

輩田さん そのとおり。どこでもできることでは、戦えないからね。そして、他社と違うところを見つけていくには、変化を避けていては駄目。チャレンジしていかなければならないんだ。

しんこちゃん はい、頑張りまーす! って、そうか、こうやって業界全体の背景を理解できるように話せば良かったのですね。

輩田さん そう、その通り。それとね、誰にどのような話をするのかは、メンバーの特性を見て考えなければならないよ。チャレンジすることが苦手な人も中にはいるだろう。そういう人に変化を強制しても、やる気が出なくなるだけだ。組織として1番に考えなければいけないのは、「チャレンジすることに価値がある」とメンバー全員がしっかり理解していることなんだ。

しんこちゃん すみません、おっしゃっていることがよく分からないのですが。チャレンジした方が良いのですか、しなくても良いのですか?

輩田さん 全体ではした方がいい。ただし、新しいことにチャレンジしてもすぐには結果が出ないよね。失敗することだってある。そういうときのために、チャレンジが苦手な人にはすでにできている仕事をガッチリ守ってもらうんだ。でも全員が守りに入っては、組織がいつか衰退してしまう。大切なのは、全体としてはチャレンジの価値を認めつつ、保守と革新のバランスを取ることだ。

しんこちゃん なるほど、よく分かりました。

輩田さん 少なくともリーダーが保守的では、組織の衰退は避けられない。まずリーダーがチャレンジを応援すること、そしてリーダー自身もチャレンジすることが大切だ。とはいえ、やみくもにチャレンジするのではなく、目標設定や方向修正などの議論をしっかりしながら、メンバーを巻き込むことが大切だね。

しんこちゃん はい。わたしはチャレンジする方がワクワクしますけれど、全員がイケイケタイプだと安定性がないし、コツコツ仕事をするタイプも必要です。守りも大切にしつつ変化を恐れずチャレンジしていくことを、チーム全体で目指します。

輩田さんの今日の「喝!」

 変化は衰退を防ぐ特効薬と心得て、チャレンジ精神を養っていこう。

  • ビジネスのライフサイクルは導入・成長・成熟・衰退
  • リーダーは率先して変化を望んでいこう
  • チーム全体で変化に向けてチャレンジだ。すぐに結果を求めずに、保守と革新のバランスを取っていこう

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