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» 2010年05月06日 08時10分 UPDATE

Weekly Memo:HPの新UNIXサーバにみるクラウド戦略の真意 (1/2)

日本HPが先週発表したミッションクリティカルシステム向けのUNIXサーバ新製品には、同社のクラウド事業にかける強い思いが込められているようだ。

[松岡功,ITmedia]

ItaniumとHP-UXの組み合わせが最強と強調

 「ミッションクリティカルなクラウド環境では、堅ろう性、安全性、安定性とともに、変化に素早く対応する柔軟性が求められる。その両方のニーズに対応したのが、今回の新製品だ」

 日本ヒューレット・パッカード(日本HP)の小出伸一社長は4月27日、同社が開いたサーバ新製品の発表会見でこう強調した。この日、HPが世界同時に発表したのは、ミッションクリティカルシステム向けのUNIXサーバ「HP Integrityサーバ」の新ラインアップだ。

 HP Integrityサーバとして第2世代となる新製品群は、CPUにインテルItaniumプロセッサ9300番台を搭載して基本性能を強化するとともに、ブレードサーバ「HP BladeSystem」のテクノロジーを基にしたブレードアーキテクチャを採用。従来のHP Integrityサーバの信頼性に、ブレードアーキテクチャによるI/Oの仮想化、消費電力の削減、統合された管理機能、柔軟な拡張性といったメリットが加わった格好だ。

 とくにハイエンド機として10年ぶりの刷新となる「HP Integrity Superdome 2」は、最新プロセッサの搭載、バックプレーンなどの高度な耐障害性が求められるハードウェア設計の抜本的見直し、新開発のHPクロスバーファブリックなどの機能により、信頼性を大幅に向上させた。

 また、ブレードアーキテクチャの採用と仮想化技術の活用により、複数のサーバを1台に統合して消費電力を最大65%削減可能。HPクロスバーファブリックとHPバーチャルコネクトを併用することで、数分でのシステムの配備や変更も行えるようにしたという。さらに64プロセッサ/256コアまで拡張が可能なことから、クラウドコンピューティング基盤に求められる堅ろう性、信頼性と柔軟性を兼ね備えているとしている。

 製品仕様で注目されるのは、HP IntegrityサーバのCPUとして引き続きItaniumプロセッサを採用したことだ。Itaniumをめぐっては、富士通が自社のサーバで今後採用しない方針を打ち出したり、米MicrosoftがWindows Server 2008 R2を最後にサポートしない計画を明らかにしているが、日本HPの杉原博茂執行役員は「HPは引き続きItanium搭載のUNIXサーバ事業に本気で取り組む」と宣言。「Itaniumと(HPのUNIXである)HP-UXの組み合わせが、ミッションクリティカルなシステム基盤として最強」だと強調した。

 また、発表会見にゲストとして登壇したインテルの吉田和正社長も「Itaniumのロードマップは今後も力強く展開していく」と明言。最新プロセッサの開発においてHPと二人三脚で進めたことも強調してみせた。以前から予想されていたことではあるが、ここにきてItaniumとHP-UXはますます一対になったようだ。富士通とMicrosoftがItaniumのサポートに区切りをつけたのは、そうした背景があると思われる。

新製品を前に握手を交わす日本HPの小出伸一社長(右)とインテルの吉田和正社長 新製品を前に握手を交わす日本HPの小出伸一社長(右)とインテルの吉田和正社長
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