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» 2010年10月28日 08時00分 公開

今すぐ始めたい中小企業のセキュリティ対策チェック:PC編 必ず導入しようウイルス対策ソフト (1/2)

予算や人材に限りのある中小企業は、セキュリティ対策を思うように進められないと言われます。すぐにでも始められる身近なセキュリティ対策のポイントを情報セキュリティコンサルタントの新倉茂彦氏が解説します。

[新倉茂彦,ITmedia]

 大規模企業に比べて資金的、人材的にも限りがある中小企業は、なかなかセキュリティ対策が進んでいない現実があります。企業規模に関係なく、ビジネス上で情報セキュリティの重要性が増している昨今、「どこから」「何を」「どのように」すれば良いかよく分からないと聞く機会が多くなってきました。本連載では筆者の現場経験から、中小企業がすぐにでも始められる日常業務の中でできるセキュリティ強化のポイントを紹介します。

 これからの冬の季節は風邪が流行ってきます。うがい、手洗い、マスクなどの予防をするはずです。近くで咳き込んでいる人がいれば、その音で分かります。しかしPCウイルスは、目でも耳でも気配すら分からないものです。ここはウイルス対策ソフトに全面的に任せるしか方法はありません。読者は既に正しく利用されているでしょうか。今一度チェックする機会にしてみてはいかがでしょうか。

ウイルス対策をしない危険性

 セキュリティ会社のマカフィーによると、2010年末には累計で5400万種類のウイルスが確認されると予測されています。

 ウイルス対策には、ウイルス以外にもスパイウェアなど、犯罪のプロが情報詐取を目的に作成したものも含まれます。これだけの数は人間が把握できるレベルではありません。例えば、「タマゴとニワトリの順番」には、色々な説がありますが、ウイルスに関しては先にウイルスが出現し、後にワクチンと言われる更新ファイルが出てきました。

よくある感染事例には、

  1. PCの動作が重たいからと、ウイルス対策を一時的(永久的の場合も)に止めている間
  2. 連休後など仕事が溜まっている状況など、ウイルス対策の更新を後回しにした時
  3. 「そもそもウイルス対策はしてない」「更新ってなに?」というケース

があります。

 ウイルスを作る側の思考に立てば、相手の弱点を狙ってくるのは言うまでもありません。ウイルスには、感染するとマイドキュメント内のファイルをネットワーク上にばらまいてしまうものや、USBメモリを媒体にしてUSBメモリを挿入したPCに次々と感染し、その後、感染したウイルスがPCに新たなウイルスを勝手にダウンロードするものなどがあります。PC製品にウイルスが混入した状態で出荷され、感染が拡大したケースもあります。

 ウイルス対策をしていても感染に気がつかないケースもあります。しかし、対策をしていなければウイルスの被害を知る手立てはありません。顧客先にウイルスをばらまいてしまい、取引に支障が出た例もあります。

ウイルス対策ソフトの注意点

 ウイルス対策ソフトは、PCを利用している裏側で怪しい動きを常に見張っています。しかし、複数のウイルス対策ソフトを導入すれば、より強力に保護されるわけではありません。ソフトには相性があり、特にウイルス対策に関してはお勧めできません。

まず注意すべきポイントは、

  1. 新しいアプリケーションを起動したときに確認のメッセージを表示する
  2. 何らかのメッセージを表示する
  3. 警告のメッセージを表示する

 これらのメッセージに「はい」を選択すると、アプリケーションが急に起動しなくなったり、特定のWebサイトにつながらなくなったりしてしまうほか、メールの送受信ができない、プリンタやファイルサーバにつながらないことがあります。それでは「いいえ」を選べばいいのかと言えば、状況によって変わります。

 メッセージをよく読めば、「何」について「どうしますか?」と書いてあります。しかし、実際にはメッセージの内容がよく分からないので、すべて「いいえ」にしてしまい、今までできていた操作が急にできなくなるのです。

 これは安全のためにウイルスの活動を遮断する正常なPCの動作なのですが、利用者の選択に間違いがあるので発生します。ウイルス対策ソフト内の設定を確認すれば、間違えて選択した遮断や拒否してしまったものが分かりますので、それを解除すれば元に戻ります。

ウイルス対策ソフトの選び方

 個人向けのパッケージソフトは量販店でも数多く売られていますが、企業向けの対策ソフトであれば管理者が社内の全PCを一元管理することができます。コストは割高ですが、時間や危険に対するコストを考えれば妥当なものです。

 最近では、無料のウイルス対策製品も数多く出てきました。有料版との主な違いはサポートの有無です。しかし同時に、詐欺目的の「バリボテソフト」も多く出回っています。インターネットで「製品名」を検索してみると、評判や詐欺ソフトに関する多くの情報を入手できます。検討に役立てみるとよいでしょう。

 インターネットへの出入り口であるルータにウイルス対策機能が組み込まれているものもありますが、最終的に感染するのは末端のPCなのです。有料・無料に限らず、製品にはどれも一長一短があります。リスク回避だけで考えれば、全社で同一の製品を使うより、部署や部門ごとに2種類程度の製品を導入することも1つの方法です。ウイルス対策ソフト自体の不具合もまれに発生しますので、異なるものを導入しておくことで、全社で一斉に不具合が起きる事態を回避できます。 このウイルス対策ソフトを1種類だけを使うか、2種類使うかという方法は、管理の手間とリスクな部分を選択する上でも一長一短のあるポイントです。

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