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» 2010年12月10日 14時00分 UPDATE

今すぐ始めたい中小企業のセキュリティ対策チェック:メール編 情報漏えい事故を起こさないためのテクニック (1/2)

メールによる情報漏えいは深刻な問題の1つです。その便利さゆえに気軽に使ってしまいがちですが、情報漏えいを防ぐためには正しい使い方を徹底しなくてはなりません。

[新倉茂彦,ITmedia]

 メールは、PCによる日常業務の中で最も多く使われているアプリケーションの1つでしょう。見積書や契約書類などが保存も修正も簡単な電子データに置き換わったことで、これらの書類を従来のようにFAXや郵送で送る機会が減りました。

 メールは送信先を複数選択できますし、添付ファイルでデータを送ることもできます。名刺にもメールアドレスを記載するようになりましたが、メールは使い方を誤ると大きな問題を引き起す場合があります。その利用方法とセキュリティを正しく理解しておかなければなりません。

 メールは、専用ソフトやWebブラウザ(Webメール)で認証をしてから読むことができます。ここでは本人として認証しているわけですから、PCの画面で読むメールは、まるで郵便書留のように自分以外は見られないものだと考えがちです。ところがユーザーにメールが届く仕組みは、人間が文字の書かれた衣装をまとって繁華街の中を歩いているようなものであり、中身が丸見えなのです。これは複数の経路を通ってデータを送受信するインターネットの仕組みによるものです。

 ユーザーにはメールの中身がPCの画面でしか見えませんので、送受信する経路の途中でどのようになっているのかは分かりません。しかし、誰でも中身を見ることができる状態なので、そのことを意識しながらメールを利用するべきでしょう。

メールの誤送信を防ぐ

 いまだ数多く発生するメールの事故が、アドレスの入力ミスです。複数のアドレスをccに入れてしまい、受信者全員に丸見えとなってしまうケースが目立ちます。メールを頻繁に利用すればするほど、誤送信の確率は高くなるものです。誤送信は間違い電話と同じように古典的なトラブルと言えますが、電話と大きく異なる点は、電子データとして残ってしまうことです。これを防ぐにはメールを送信する仕組みを理解しなければなりません。

1 アドレスの入力欄は、用途に応じて「to」「cc」「bcc」の3種類を使い分けます。

「to」……必ず1つのアドレスをtoに入れなければなりません。ここには複数のアドレスを入れることできますが、相手にはどのアドレスに送信しているかが見えてしまいます。

「cc」(カーボンコピー)……「to」で代表となる送信先を指定し、メールの「写し」(コピー)を送る場合は、ccにアドレスを入れます。補助的、あるいは参考や記録として送りたい場合です。メールアドレスの漏えいで多いのは、見知らぬ多くの人のアドレスをすべてccに入力して送信してしまうケースです。ccに入力したアドレスは相手に丸見えとなります。

「bcc」(ブラインドカーボンコピー)……基本的な用途はccと同じですが、「b」のブラインドとは「目隠し」の意味です。bccに入力したアドレスは隠れるため、そのアドレスは送信者とbccで送られた相手以外には分かりません。

 利用方法としては、少数で不特定の宛先に送る場合や、メールを送信した記録や報告を、ほかの送信者に分からない形で特定の人に送る場合があります。bccで送られた相手には、bcc以外にtoとccに入力されたすべてのアドレスが表示されます。しかし、bccで送っているにも関わらず、相手の名前を本文に記載しているケースがあります。これでは目隠しとしてbccを使用する意味がありません。

2 アドレス帳から類似するアドレスに間違えて送信する。

 メールアドレスの登録リスト(アドレス帳)には、アドレスの一部分を入力すると、候補のアドレスを表示してくれる便利な機能があります。しかし、候補に表示されたリストの中から正しいものの1つ隣のアドレスを間違えて選んでしまったり、文字列が似ている別の候補を選んでしまったりすることがあります。

 メールアドレスは電話番号と同じで、同じものは世界中に存在しません。1文字違うだけで送信先は変わってしまいますので、画面に表示されたアドレスを「指さし確認」などで再確認する習慣をつけることが必要です。

3 メールマガジンの返信トラブル

 メールマガジンによっては、購読者が発行元に送ったはずの返信メールがほかの購読者にも届いてしまうケースがよくあります。ccメールで触れたように、すべてのアドレスが全員に見えてしまう場合は問題外ですが、そうではなく発行者以外にも返信できてしまうケースは発行者の設定ミスが原因となっていることがあります。

 この場合、全員のアドレスが見えてしまうことはありませんが、発行者に送信したメールの内容は購読者全員に見えてしまいます。設定ミスを防ぐには、送信専用のアドレスを作り、発行者だけが送信できる設定にしておきます。

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