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» 2011年10月01日 06時00分 UPDATE

萩原栄幸が斬る! IT時事刻々:盗撮が「合法」? しかし「違憲」? 米国での判例から考える (1/2)

当然と思われるようなことが、別の視点では違ったというようなことがたくさんある。ある米国での話題から、「考え方」について考えてみたい。

[萩原栄幸,ITmedia]

 今回は非IT的なネタではあるが、以前に聞いて非常に驚いた話題を紹介したい。

 筆者は都道府県の警察本部などでも数多くセミナーを行っており、警察官に信頼を寄せている。その警察官が取り締まる行為の1つに「盗撮」がある。警察関係者がチームを組み、時には何週間もかけて盗撮魔を追う。そしてついに逮捕する。その時、警察官はいう。「迷惑防止条例違反で逮捕する!」

 実はこの「迷惑防止条例」(呼称が異なるところも多い)は、今では全ての都道府県で成立している「条例」である。以前は条例がないところもあり、その地域で盗撮を行うとせいぜい「軽犯罪法」でしか捕まえられないなどと噂になったこともある。現在でも条例の中には、明示的に盗撮を示していないところもあるというが、それが本当だとしても、恐らく裁判になれば被疑者の正当性が認められる可能性はまずないのではないか。

 不思議に思うのは、このように実際に処罰対象者がいるのに、国家としての法律には「盗撮」が明示されておらず、「条例」として取り締まる仕組みはどうなのだろうかということだ。現場で一生懸命働いている警察関係者にとっても、「法律」で明記されていた方が仕事をしやすいのではないだろうか。筆者は法律の専門家ではないので、どうにもしっくりいかない。

米国ワシントン州最高裁判所の判決

 2002年10月、米国ワシントン州最高裁判所は前月の9月に、超小型カメラで女性のスカートの中を盗撮した2人の男性に対して、その行為自体は非難したものの、「公共の場でスカートの中の撮影を禁止した法令はない」と、合法の判決を言い渡したのである。

 調べてみると、プライバシーが存在するトイレや更衣室、公共の場でない個人の住宅では違法となる。また、米国では州により法律が異なるので、カリフォルニア州などは明確に禁止規定がある。この判決から9年が経過した。既に禁止されているかは分からないが、現状がどのようなものだろうとこのような行為が社会的に許されないのは当然のことだ。

 万が一本文を読み、ワシントン州で行為に及ぶような人がいてはいけないのでお伝えするが、、発覚すればその人間の名誉は地に落ち、名前が世界中を飛び交うことになろう。当然ながら働く場がなくなり、結婚していれば離婚を突きつけられるだろうし、子どもがいれば一生、軽蔑の眼差しを受けることとなる。くれぐれも軽率な行動は避けていただきたい。

 この事件の半年ほど前には、別の海外の話題で驚いた。

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