JAXAがウイルス感染事件の調査結果を報告、機密情報の漏えいは認められず

業務関連情報やログイン情報の漏えいを確認したが、メールアドレスについては個々の特定には至らなかったという。

» 2012年03月27日 15時13分 公開
[ITmedia]

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は3月27日、1月に明らかになったコンピュータウイルス感染に伴う情報漏えい事件に関する調査結果を発表した。「事案を重く受け止め、さらなるセキュリティ強化に取り組む」としている。

 この事件では、昨年7月にJAXA職員あてに不審なメールが送り付けられ、職員の端末が未知(当時)のコンピュータウイルスに感染。1月13日に行った会見で、国際宇宙ステーションへの物資補給機(HTV「こうのとり」)に関する情報やシステム(NASAを含む)のログイン情報、約1000件のメールアドレスが外部に漏えいした可能性を明らかにしていた。

 その後の調査から漏えいした情報は、端末保存されたデータおよび業務中に表示した画面情報、端末からアクセスしたシステムのログイン情報であることを確認。端末の情報に関しては機密性の高いものは含まれておらず、システムへの不正アクセスも確認されなかったとしている。

 メールアドレスについては個々の漏えいの有無までは特定できず、JAXAはアドレス保持者全員に謝罪と注意喚起の連絡をしたという。

 なお感染は、未知のコンピュータウイルスが添付された不審なメールを、最新の状態ではないソフトで開いてしまったことが原因だと特定した。既に対策を完了したとしている。

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