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» 2012年04月06日 08時00分 UPDATE

えっホント!? コンプライアンスの勘所を知る:新社会人が陥りやすいコンプライアンスの落とし穴 (1/2)

今回から3回に渡って「コンプライアンスの落とし穴」というミニシリーズを展開する。その初回のターゲットは今年デビューの「新人君」である。

[萩原栄幸,ITmedia]

 今年の“新人君”をはじめ、若い20代前半の諸君が陥りやすい落とし穴を伝授することで、コンプライアンスの側面から支援してみたい。少しでもお役に立てば幸いである。

帰省での会話に用心せよ

 最近のセミナーである警告をしている。それは、新人君が初めて企業に勤め出してから帰省をした際に、旧友とお酒を飲んでついつい――「実は今度、うちの会社がどうやら○○株式会社と合併するようだぞ!」――自慢話がエスカレートして上司から固く口止めされていたにも関わらず話してしまう。そしてその後、インサイダー取引の疑いで逮捕されてしまう。これは筆者の作り話ではなく、実際に紹介されていたものだ。要するに、こういう事例がかなり多いのである。新人君だからとはいえ、お酒という言い訳は通用しないし洒落にもならない。立派なコンプライアンス違反である。

SNSやTwitterの発言は“個人”のものではない

 学生時代の感覚でTwitterで何か批判をしたり、Facebookで発言したりする場合は、その影響を十分に考えないといけない。友達同士だからといっても、その発言の証拠は残る。Facebookでは実名が“原則”だ。デジタルの怖いところは、例えIDでTwitterに発言しても、その発言がきわどかったり、他人の中傷だったりすると、周りの人間が「犯人探し」をすることがある点だ。実名や住所、勤務先をネットにさらされたりする――そう、懲戒免職までにならなくても、将来はもはやないと思って差し支えない事態になる。ちょっとした気持ちの緩みからそうならないようにするには、脇をしっかり固めておく必要がある。決していい気になって変な発言をしないことだ。内容によっては明らかなコンプライアンス違反になると考えてほしい。

会社の外も用心! 副業と飲酒運転は特に

 会社での就業時間以外は自分の自由だと思っている新人君に注意してほしいのが、副業と飲酒運転だ。副業は多くの企業で明示的に禁止している、もしくは、前例から出勤停止や降格処分にさせる企業もある。明示的に禁止されていなくても、「好ましい」と思う企業はほとんどない(一部では社則で認めている企業もある)。本当に副業をしたいと考えているなら、コンプライアンス違反になるかどうか、必ず上司に確認すべきである。

 飲酒運転は世間からの風当たりが年々強くなっており、厳罰に処す企業が圧倒的に多い。就業時間外とはいえ、コンプライアンス違反より先に違法行為である。もし行えば、企業のイメージも損なわれる。多くの企業が“一発即アウト!(懲戒免職)”としているし、そう考えている企業が少なくないので絶対に避けよう。また同乗者も処罰の対象となっている昨今、同窓会などの帰りに自宅近辺まで車で送ってもらう場合は、絶対に飲酒していない友人の車に乗るなど、自己防衛に徹することも必要だ。決して油断してはいけない。そういう雰囲気になっても、せめて「自分は電車で帰りたい」と伝え、断固として乗車を拒否する。そして、「少しかもしれないが飲んでいるじゃないか! 車を運転すること自体、絶対に反対だ! 万が一事故を起こしたり、検問に見つかれば全員大変なことになるぞ!」と話す勇気を持ってほしい。強制してまで乗せようとは思わないはずである。

メールはよく考えて

 社内メールの場合、学生時代と同じようにメールを送る新人が必ずいる。筆者はセミナーなどで「メールは最悪のコミュニケーション方法だ」と話している。相手の顔を見て面談する場合に比べ、情報量があまりにも少ないからだ。メールは所詮テキストなので情報量としては、A4用紙1枚にぎっしり文字を書いてもその情報量はせいぜい2キロバイト程度。面談なら相手の顔つきの変化、口元、目の瞳孔や体の姿勢、挙動など情報量がテキストの数千倍もある。同じ文章でもテキストと比べると、その場面や前後の言動、振る舞い、目の動きや顔の表情などで何千種類のパターンに分類できる。

 新人の中にはメールを会話と同じように思い、ストレートな感情の文章を上司や同僚に送りがちな人がいる。だがメールは会話と違って残る。その感情が凍結され、何年たっても上司から「君は以前、俺に反抗的だったからなあ」とマイナスの見方をされかねない。人間は機械ではないし、感情を持った「生き物」である。だから感情をむき出しにしてメールを送ることは、コンプライアンスの精神で言えば「やってはいけない」ことなのだ。必ず後悔するだろう。筆者も以前にそれで後悔したこともあった。自責の念を込めて新人君に注意したい。

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