日本HP、無停止サーバのエントリーモデルを発売

「HP Integrity NonStop」の新製品として、高信頼性を確保しつつ低価格化を図ったエントリーモデルを投入する。

» 2012年09月27日 14時36分 公開
[國谷武史,ITmedia]

 日本ヒューレット・パッカードは9月27日、無停止型サーバのエントリーモデル新製品「HP Integrity NonStop NS2100」を発売した。中規模企業の基幹システムやミッションクリティカルなデータベースサーバなどの用途に適しているという。

 新製品は、同社がこれまでエントリーモデルとした「NS2200」と同様に、プロセッサにはIntel Itaniumプロセッサ9300番台を採用。最大搭載がメモリ32Gバイト、最大4プロセッサ対応(クラスタ構成では最大1020プロセッサ)など、NS2200と同等の性能ながら、Itaniumプロセッサをシングルコア(NS2200はデュアルコア)利用するライセンスの適用によって、低価格化を図った。希望小売価格は1074万1500円からとなる。

 同社ビジネスクリティカルシステム事業本部長の手島主税氏は、事業動向について「対前年比で4倍の引き合いがあるという状況。ITインフラの停止はビジネスに大きな損失をもたらすため、無停止サーバの必要性を感じる企業が増えている」と説明する。新製品投入は需要増加に伴うラインアップの拡充が狙いだとした。

HP Integrity NonStop NS2100の主要コンポーネント

 低価格化を図りつつも、ハードウェア面では同社の標準コンポーネントをベースとしつつ、サーバI/O部では独自のコンポーネント「SeverNet スイッチ」を採用する。ソフトウェア面では超並列アーキテクチャの「NonStop OS」の最新版と同OSに統合されたデータベース「NonStop SQL」などを搭載。こうした構成によって24時間無停止の高信頼性を確保しているという。

 同製品を担当するNonStopサーバー製品本部の篠原哲也氏は、「受発注/EDIや金融でのトランザクション処理の一部業務などのこれまでのユースケースに加えて、災害対策やシステム開発など新たな活用を提案したい」と説明。また、業界・業務別といったソリューションパッケージも展開する予定で、第一弾では米ReD PRISMの製品と組み合わせたリアルタイムの不正検知ソリューションを提供する。

15年間システム停止が一切ないという山崎製パンの導入事例も紹介した

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